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猛暑は自宅で過ごしたい! この夏買いたいAV機器 第1回

4Kが5万円、有機ELも30万円切り! 今買いたい大画面テレビ

2017年06月27日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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高価と思われがちな有機ELテレビも
最安ベースで30万円以下のモデルが登場

「OLED55C7P」

「OLED55C7P」

 今年は国内メーカーが続々と有機ELテレビを発売して注目度が高まってきているが、価格はなかなかに高価でおいそれと手を出せる人は決して多くないだろう。

 しかし、2016年から本格的に国内向けモデルを導入し、事実上の有機ELテレビのリーダー的存在となっているLGエレクトロニクスは、有機ELテレビを普及させるための戦略的モデルも投入してきている。

 それが「OLED55C7P」。今春発売の最新型ながらも最安ベースだと30万円を切っているところもあり、インチあたり1万円を大きく下回った価格となっている。

 本機が驚かされるのは、有機ELパネル採用というだけでなく、画質・音質の機能としては最上位モデルと同等となっていることだ。

 フルHDを超える次世代テレビの実力を認定する「ULTRA HD PREMIUM」の認定を取得。国内版ソフトの発売もはじまったUHD BDの「Dolby Vision」規格にも対応している。

Dolby Visionの映像モード設定

Dolby Visionの映像モード設定

 Dolby Visionとは、Dolbyが定める次世代の映像規格で、4Kの高解像度のほかHDR技術も採用。UHD BDで採用されている標準的なHDR規格(HDR10)と比べると、映像は10bitから12bitに増えている。

 HDRの表示自体もシーンに応じて異なる特性を切り替えることができ、よりダイナミックレンジの広いHDR表示が可能。

 Dolby Vision対応のソフトは、非対応のHDR対応テレビでもダウンコンバートしてHDR表示が可能となっているが、対応したテレビならばフルスペックの映像が表示できる。最新の規格にしっかりと対応していることも大きな強みだろう。

 またOLED55C7Pでは、HDR10のソフトでもシーンごとにさらにダイナミックレンジを拡大する「Active HDR with ドルビービジョン」という技術も備える。

 さらに、音声でも最新のサラウンド規格であるDolby Atmosに対応する。内蔵スピーカーは一般的なステレオスピーカーだが、バーチャル技術を併用して高さ方向までリアルに再現できる。手軽にサラウンド音声を楽しみたい人にとっては魅力的な機能だ。

 もちろん、有機ELならではの深い黒の再現なども存分に楽しめるので、最新の4Kコンテンツを存分に楽しめるはず。有機ELが気になっている人はぜひとも注目してほしいモデルだ。

プロジェクターは買い時とは言い難い
手軽に大画面を楽しめる超短焦点プロジェクターは注目

ソニーの短焦点プロジェクター「VPL-VZ1000」

ソニーの短焦点プロジェクター「VPL-VZ1000」。個人ではさすがに手が出しにくい価格だ

 最後はプロジェクター。こちらも4K化やHDR化が進んできているが、まだまだ上級機が主体で価格も高価だ。

 特にHDRではさらなる高輝度が要求され、従来のランプ光源ではなく、レーザー光源を採用したモデルも登場しているが、それらは一般の人では手の届かないレベルの高額になってしまっている。

 現状では、価格も含めて液晶や有機ELのテレビが優位性もあり、100インチ以上の大画面を求める人でないとなかなかおすすめしにくいのが現状だ。

 そんななかで、注目したいのが超短焦点プロジェクター。超短焦点プロジェクターは、最短で数cmというごく短い投射距離で投影ができるタイプのモデルで、今まではビジネス向けモデルが多かったが、ソニーが家庭用モデルを発売し、その設置性の良さで、人気となっている。

 こちらも、4K+HDR対応で、レーザー光源を採用したモデル「VPL-VZ1000」となるとおよそ200万円ほどとなる高価格だが、超短焦点プロジェクターにAndroidを搭載した「Xperia Touch G1109」は、実売で16万円前後と身近な価格だ。

「Xperia Touch」

「Xperia Touch」

 壁にぴったり寄せて、あるいは机や床に投射すると約20インチ。壁から約25cm離せば約80インチの投影が可能だ。

 Android搭載なので、映画や動画コンテンツの再生も自由に楽しめるし、ゲームを大画面で表示することも可能。しかも机や床への投射時は内蔵センサーでマルチタッチ操作ができるので、キーボードなどの操作機器も不要で使える。しかもバッテリー内蔵で、好きな場所へ持ち運んで使うことも自在となかなか使い勝手はいい。

 解像度は1366×768のHD解像度で、大画面表示では画面の輝度が不足しがちになるなど、画質を気にすると物足りない面もあるが、手軽に楽しめるプロジェクターとしてはなかなか気になる。

 こうした短焦点プロジェクターが普及してくると、プロジェクターの人気再燃となるような気もしている。このあたりは将来に期待したいところだ。

自分が求める機能をしっかり吟味すれば、4Kテレビは十分に買い!

 4K/8K放送の開始を目前とした段階ではあるが、4Kテレビが十分に買い時であることはよくわかったと思う。

 画面サイズやHDR機能が必要か、など自分にとって必要な機能を見極めれば、長く愛用できるモデルが見つけられるはず。大画面の魅力は実際に家に置いて見るとよく実感できるので、迷っている人は前向きに検討してほしい。

 次回は、今後の普及が期待されるUHD BDの再生に対応したレコーダー/プレーヤーを取り上げる。4K+HDRコンテンツの実力を存分に味わいたい人はこちらも注目だ。

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