GMOインターネット(株)とGMOグローバルサイン(株)は20日、(株)セゾン情報システムズ、(株)パルコと共同で、ブロックチェーンとIoT技術を活用した実証実験を行ったと発表した。実施期間は5月30日~6月9日。
本人受取限定の宅配ボックスと「カエルパルコ」を連携
同実験は、ブロックチェーンとIoTを活用した実証実験の第2弾。第1弾で実証実験を行った『本人のみ受け取り可能な宅配ボックス』と、パルコのWEB通販サイト「カエルパルコ」との連携を検証した。この結果、ブロックチェーンとIoTを活用した『本人のみ受け取り可能な宅配ボックス』は、実ビジネスで十分活用できる、とした。
実験では、まず利用者登録・本人認証を実行。これらはGMOインターネットが提供するPaaS型のブロックチェーンプラットフォーム「Z.com Cloud ブロックチェーン」上で行われ、メールアドレスなどの個人情報と、個人のスマートフォンに割り振られる鍵情報を紐付ける。
次に配送業者が宅配ボックスに荷物を納入。宅配ボックス内に赤外線センサーを設置し、荷物のセンシング(物理量などの計測)によって荷物の有無を確認。荷物がある状態を“配送業者による荷物納入”、荷物がない状態を“利用者本人の受け取り”の条件とすることで、荷物の確実な受け渡しを実現した。また、荷物の受け取りを条件として自動的に取引を実行するスマートコントラクトを活用することで、宅配ボックスを仲介役とした当事者間のみの取引が可能となった。荷物の納入時の納入記録や施錠要求、および受け取り時の解錠要求や受領記録は、ブロックチェーン上で行われる。
受け取り後のお届け完了メールの送信は、宅配ボックスに搭載されている「HULFT IoT」(セゾン情報システムズ提供のIoT技術)を活用。利用者情報との連携で、BOX番号・商品名などが記されたメールが利用者に届けられる。
GMOグループでは、第2弾の実証実験の結果を踏まえ、第3弾の実験を計画。今秋にも池袋近辺の施設に宅配ボックスを設置し、「カエルパルコ」で購入した商品を受け取る実験を実施する。