モトローラといえば、携帯電話の始祖みたいな存在で、ガラケー時代から「どこから見てもモトローラ」という個性のあるデザインの端末を多くリリースしてきた。携帯電話・ガジェット好きであれば、海外だけでなく、国内でもよく知られるメーカーだ。もちろん、スマートフォンにも進出しており、ハイスペック端末である「Moto Z」のソリッド過ぎるビジュアルが記憶に新しい。
そんなモトローラがお手頃な価格帯を重点的に攻略するべく用意した端末として「Moto G5」がある。2万円台に位置しつつ、機能性とビジュアル、スペックのバランスがよく、端末価格をなるべく抑えたい人向けだ。
「1300万画素カメラ」「大容量バッテリー」「指紋認証」
流行りの機能がお手頃価格で手に入る
Moto G5は、5型フルHD解像度(1080×1920ドット、441ppi)を採用しており、サイズは幅約73×厚さ約8.7×高さ約144mm、重量約149gとなっている。低価格のスマホになるとメタルフレームの採用は少ないのだが、Moto G5はアルミニウムを採用しており、軽くしつつ、堅牢性を確保。形状はラウンドフォルムに寄っており、手にしてみると保持がしやすく、使い勝手重視の設計が伺える。
この点はプリインストールアプリやホームアプリにも共通しており、独自アプリとしてあるのは、設定に関わるものくらいだ。
もちろん、ハードウェア構成に合わせたOSレベルでのチューニングは施されているが、ほぼ素のAndroidを搭載していると言ってもいいくらいに、独自アプリはない。
そのため、そのまま使用しても楽だし、何かとカスタムしたい場合にも都合がよく、シンプルさからくる道具感に富んでいる。
実用面で見てみると、定番となった指紋センサーの搭載はありがたい。ロックの解除だけでなく、指紋センサーをタップで「ホームボタン」、フリックで「バックボタン」「タスクボタン」の入力ができる「ワンボタンナビ」もあり、操作してみると、実用性重視の思想がよく伝わってくるだろう。
また、後述しているが、ジェスチャー機能もあり、必要な操作を手早く済ませるといったことも得意な端末だ。
スペックについては、低価格帯のSIMフリースマホ的であり、CPUはSnapdragon 430、メモリー2GB、内蔵ストレージ16GB、バッテリー容量2800mAh。内蔵ストレージの少なさは、microSDカード(最大128GB対応)やクラウドストレージで補う形になる。
ただ、SNSやメッセンジャー、メール、ウェブブラウジングなど中心が前提のスペックであるため、大きな問題にはならないだろう。
Moto G5 | |
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メーカー | モトローラ |
ディスプレー | 5型液晶 |
画面解像度 | 1080×1920ドット |
サイズ | 約73×約144×約8.7mm |
重量 | 約149g |
CPU | Snapdragon 430 1.4GHz(オクタコア) |
メモリー | 2GB |
ストレージ | 16GB |
外部ストレージ | microSD(最大128GB) |
OS | Android 7.0 |
対応ネットワーク |
4G:B1 / B3 / B5 / B7 / B8 / B19 / B20 / B28 / TDLTE B38 / B40 3G:B1 / B2 / B5 / B8 / B19(B6含む) 2G:850MHz / 900MHz / 1800MHz / 1900MHz |
DSDS(4G+3G) | ○(今後対応予定) |
無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n(2.4+5GHz対応) |
カメラ画素数 | リア:1300万画素(f/2.0) /イン:500万画素(f/2.2) |
バッテリー容量 | 2800mAh |
指紋センサー | ○ |
SIM形状 | nanoSIM×2 |
USB端子 | microUSB |
カラバリ | ルナーグレイ、ファインゴールド |
カメラは「飯テロ」写真だってお手のもの
現実に忠実なカメラは、使いこなしで光る
Moto G5のアウトカメラは1300万画素、インカメラは500万画素となっている。アウトカメラから見ると、レンズはf/2.0で光学手ぶれ補正はないものの、比較的暗所に強い仕様だ。
オートで撮影する場合、暗所では手ぶれを抑制するため、ISOが高く設定されがちでディティールが崩れがちだが、プロフェッショナルモードで細かくシャッター速度やISO感度、ホワイトバランスなどを細かく調整できるため、意識してオートとプロフェッショナルモードを使い分けていくといいだろう。
描写の傾向としては、メーカーの味付けはなく、白を真っ白に捉えようとするので、暖色系の光源の多い環境ではややキツい色になりがちだが、この点のプロフェッショナルモードで回避可能だ。価格相応の部分だが、把握しやすい描写傾向なので、慣れるまでにそれほど時間はかからないだろう。
インカメラには、もはや必須機能となっているビューティーモード機能が搭載されている。自動と手動があり、手動の場合はスライダーを調整することで、ビューティー度を調整できるため、自撮りライフが多い人向けである。
ただし、補正対象は質感中心で色については、アウトカメラと同じ傾向だ。そのため、晴天下ではそのままでもいいが、LED光源や蛍光灯下の場合は、白が強く出てしまいがち。色だけサードパーティー製アプリで調整するといいだろう。Moto G5のディスプレーは発色がフラットであるため、微妙な調整も得意だ。