4K8Kモニターや5年ぶりのプロジェクターも
一方、シャープブースでは先頃発表した市場想定価格800万円の70V型8K映像モニターも展示したほか、70V型フルHDパネルを16画面使用した280V型相当の4K8K(7680×4320ドット)モニターもあった。パブリックビューイング用として提案するものであり、展示ブースでは8Kコンテンツを表示したり、NHKで放送している4Kコンテンツを見せていた。
「色ムラを大幅に抑えることができるSHARP Advanced UCCTや、自動逆スキャン機能を標準搭載したことで、輝度と色の均一的な表示が可能になる。動きの速い動画で発生する表示ズレを改善することができる」(高森氏)という。
また鴻海との共同開発により、5年ぶりのプロジェクター市場参入となる超単焦点プロジェクターを展示。
シャープ ビジネスソリューション事業本部ビジュアル事業部商品企画部・村松 佳浩部長は、「まずは企業の会議室での導入での引き合いが多い。企業向けには、高輝度スクリーンとのセット提案も増やしていきたい。また、レーザー光源の採用によって、2万時間の寿命を持つことから、ショーウインドーでのサイネージ用途でも提案したい。超短焦点は設置場所に融通が利くこともあり、商品の影が映らない形での表示も可能である。内側からガラスに投影するといった使い方提案もできる」とした。
3000lmの製品が6月下旬から出荷を開始し、ユーザー渡し価格は57万円。4000lmの製品が8月上旬から出荷を開始し、ユーザー渡し価格は72万円。価格はいずれも税別。
デジタルサイネージソフトはIT知識なくても操作できるよう刷新
そのほか、BIG PADにゲームエンジンを搭載することで、PowerPointで制作した動画コンテンツをスムーズに動作させるソリューションや、テーブルにBIG PADを埋め込んで、タッチ操作が可能なタッチテーブルなども展示していた。
さらに、コンテンツの配信、表示するシャープ独自のデジタルサイネージソフト「e-Signage」を、今年秋にも大幅に刷新することも紹介していた。
現時点では、「NEW e-Signage」という仮称がつけられているが、ユーザーインターフェースを一新。コンテンツごとに設定されたアイコンを移動させるという直感的な操作だけで、設定ができる。
高森氏は、「これまではショッピングモールなどの利用を想定したものとなっていたが、全国規模でのチェーン店などでは、それぞれの店舗ごとにローカルでコンテンツの設定をしたいといった要望が出ていた。そうしたシーンでは、IT知識を持たない店内スタッフが操作することが多く、より簡単で、直感的な操作で使えるソフトウェアが求められていた。そこでNEW e-Signageでは、誰もが使えるようにユーザーインターフェースを刷新した」という。
正式名称や価格などは現時点では未定。「新たなe-Signageの投入にあわせて、今後は、e-Signageの海外展開も視野に入れている」という。
8Kの地図で情報量アップを狙う
一方シャープ製品は、他社ブースでも見かけることができた。
地図広告、交通広告などを手掛ける表示灯のブースでは、川越市で展開しているロボホンと連動したサービスをデモストレーション。モニター上に表示された内容などと連動しながら、ロボホンが音声で伝えてくれる。
さらに表示灯では、シャープのソーラー充電スタンドを活用した提案活動も開始しており、自治体などに設置して、ソーラーによって蓄電した電気をスマホの充電に使用したり、液晶ディスプレーに各種情報を配信し、住民サービスや緊急時の情報提供などに活用する考えだ。また、シャープの8Kディスプレーを使って、地図上に日本語以外の言語も表記するといった活用を提案する展示もあり、8Kの解像度を利用することで、細かい文字を表示。情報量を増やすことができるという。