プラズマの技術で自然な再現! 他社はマネできないパナソニックの有機ELテレビの秘密を聞いた
2017年06月12日 12時00分更新
高いコントラストを実現した自発光パネル、有機EL。今春は国内メーカーから有機ELテレビが発表し、大きな注目を集めている。そして、先週末にソニーが、今週にはパナソニックが有機ELテレビを発売。すでに発売しているLGエレクトロニクスと東芝を含めると4社の製品が出そろう形となる。
そこで、各社の有機ELテレビ担当者を直撃取材。それぞれの有機ELテレビの位置づけや戦略、そしてメーカーごとの有機ELテレビの特徴を詳しく紹介していく。
「プラズマテレビの買い換えに有機EL」を狙う!
今回はパナソニック。同社は薄型テレビ「ビエラ」の最上位モデルとして有機ELテレビをラインナップする。
しかも、フラッグシップモデルとなる「TH-65EZ1000」(予想実売価格は97万円前後)と、「TH-65EZ950」(同86万円前後)、「TH-55EZ950」(同54万円前後)の2シリーズ3モデルを6月16日に発売予定。

「EZ950」シリーズ
パナソニックは薄型テレビの国内市場について、2017年から買い換え需要の増加で増えてくると予想している。ちょうど地デジ化による大量需要でのテレビ購入者が買い換え時期に入るためだが、同社が注目するのはかつて販売していたプラズマテレビのユーザーの買い換えだ。
プラズマテレビは大画面テレビの中では約3割ほどの比率となっており、こうしたユーザーの多くが、同じ自発光の有機ELテレビに注目していると予想。プラズマテレビユーザーからの期待の声も大きいのだろう。そのため、有機ELテレビだけで2シリーズを展開するなど、かなり本気の姿勢をみせている。
EZ1000とEZ950シリーズの違いとしては、有機ELパネルの搭載はもちろん、高画質エンジン「ヘキサクロマドライブプラス」搭載などは共通。
外光の反射によるコントラスト感の低減を抑える「ブラックフィルター」の搭載や、デジタル静止画の表示用である「プロフォトモード」の採用はEZ1000のみとなる。

スピーカー部の側面。正面から見たときに一体感が生まれるように、あえて角度を付けている
一番の違いは内蔵スピーカーで、EZ950シリーズが一般的なインビジブルタイプのスピーカーとなるのに対し、EZ1000ではスタンド部分に本格的なスピーカーを搭載している。
また、EZ1000はデザイン面でもよりこだわったものとなっている。有機ELパネルの薄さをアピールするデザインに加え、どこから背面までも美しく仕上げられている。

本体の裏側もヘアライン仕上げで美しいたたずまいを演出
上部のパネル部分にはアルミ材を加えてヘアライン仕上げの美しい質感で仕上げ、チューナーなどを備える下部は、革製品のようなシボ加工としてインテリア性の高いデザインとなっている。
もちろん、電源ケーブルや配線のためのケーブルはスタンド部分にまとめられるようになっており、カバーを装着するとすっきりと整頓できる。

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