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アキバで恥をかかないための最新パーツ事情2017 第1回

知ったかできる自作パーツ基礎知識【CPU編】

2017年05月16日 12時00分更新

文● 山県 編集●北村/ASCII.jp

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2016年から2017年の最新CPU事情~インテル編~

 続いて、インテル製CPUの1年を振り返ってみよう。メインストリームとなるのは、新年早々販売ショップの店頭を賑やかにした「Kaby Lake-S」こと第7世代Coreのデスクトップ版CPUだ。登場したのは、Core i7、Core i5、Core i3、Pentium、Celeronの5ブランド。

 対応CPUソケットは、第6世代の「Skylake」が採用していた「LGA 1151」を継続採用。そのため、Skylake世代のZ100シリーズマザーボードでも、対応BIOSにアップデートすることで利用可能だ。

「Skylake」から一気に世代変更。Kaby Lakeこと第7世代Coreのデスクトップ版CPUは、販売初日から多数のモデルが登場した

Core i7のスペック表
型番 Core i7-7700K Core i7-7700 Core i7-7700T
コア数/スレッド数 4/8 4/8 4/8
ベースクロック 4.2GHz 3.6GHz 2.9GHz
ブーストクロック 4.5GHz 4.2GHz 3.8GHz
キャッシュ 8MB 8MB 8MB
内蔵グラフィックス Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630
TDP 91W 65W 35W
付属クーラー なし あり あり
Core i5のスペック表
型番 Core i5-7600K Core i5-7600 Core i5-7600T Core i5-7500 Core i5-7500T Core i5-7400 Core i5-7400T
コア数/スレッド数 4/4 4/4 4/4 4/4 4/4 4/4 4/4
ベースクロック 3.8GHz 3.5GHz 2.8GHz 3.4GHz 2.7GHz 3.0GHz 2.4GHz
ブーストクロック 4.2GHz 4.1GHz 3.7GHz 3.8GHz 3.3GHz 3.5GHz 3.0GHz
キャッシュ 6MB 6MB 6MB 6MB 6MB 6MB 6MB
内蔵グラフィックス Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630
TDP 91W 65W 35W 65W 35W 65W 35W
付属クーラー なし あり あり あり あり あり あり
Core i3のスペック表
型番 Core i3-7350K Core i3-7320 Core i3-7300 Core i3-7300T Core i3-7100 Core i3-7100T
コア数/スレッド数 2/4 2/4 2/4 2/4 2/4 2/4
ベースクロック 4.2GHz 4.1GHz 4.0GHz 3.5GHz 3.9GHz 3.4GHz
キャッシュ 4MB 4MB 4MB 4MB 3MB 3MB
内蔵グラフィックス Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630
TDP 60W 51W 51W 35W 51W 35W
付属クーラー なし あり あり あり あり あり
Pentiumのスペック表
型番 Pentium G4620 Pentium G4600 Pentium G4600T Pentium G4560T
コア数/スレッド数 2/4 2/4 2/4 2/4
ベースクロック 3.7GHz 3.6GHz 3.0GHz 2.9GHz
キャッシュ 3MB 3MB 3MB 3MB
内蔵グラフィックス Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 630 Intel HD Graphics 610
TDP 51W 51W 35W 35W
付属クーラー あり あり あり あり
Celeronのスペック表
型番 Celeron G3950 Celeron G3930 Celeron G3930T
コア数/スレッド数 2/2 2/2 2/2
ベースクロック 3.0GHz 2.9GHz 2.7GHz
キャッシュ 2MB 2MB 2MB
内蔵グラフィックス Intel HD Graphics 610 Intel HD Graphics 610 Intel HD Graphics 610
TDP 51W 51W 35W
付属クーラー あり あり あり

 ハイエンド向けCPUは、発売から2年が経ったHaswell-Eの後継モデルとしてBroadwell-Eが登場した。Haswell-E世代から製造プロセスルールが22nm→14nmに微細化。最上位モデルのコア数はCore i7シリーズでは初となる10コアになり、ハイパースレッディング時では20スレッド動作が可能になっている。

 対応チップセットは従来と同じ、「Intel X99 Express」。UEFIのアップデートは必要だが、既存マザーボードでも使用できる。なお、ラインナップは、10コア/20スレッドの「Core i7-6950X」を筆頭に「Core i7-6900K」「Core i7-6850K」「Core i7-6800K」の4モデルだ。

ハイエンド向けCPUのBroadwell-E

Broadwell-Eのスペック表
型番 Core i7-6950X
Extreme Edition
Core i7-6900K Core i7-6850K Core i7-6800K
コア数/スレッド数 10/20 8/16 6/12 6/12
ベースクロック 3.0GHz 3.2GHz 3.6GHz 3.4GHz
ブーストクロック 3.5GHz 3.7GHz 3.8GHz 3.6GHz
キャッシュ 25MB 20MB 15MB 15MB
内蔵グラフィックス なし なし なし なし
TDP 140W 140W 140W 140W
付属クーラー なし なし なし なし

 登場から約1年が経ったBroadwell-Eだが、今月末には新プラットフォーム「Basin Falls」の登場が予定されている。ソケットはLGA2066、チップセットはIntel X299 Expressが採用される予定。インテルのハイエンドプラットフォームを買うなら、もう少し待ってからじっくりと検討したい。

AMDかインテルか。久々に盛り上がる自作市場に注目

 長い間、インテルの後塵を拝していたAMDだが、Ryzenを引っ提げてまさかの復活。その勢いは完全にホンモノで、発売から約2カ月経ったゴールデンウィーク中も、秋葉原の各ショップでは非常に好調な売れ行きを見せた。事実上、一択だったCPU市場は今や大きく変化しつつある。

 パフォーマンスや価格も悪くなく、PCを新調する際には、まずAMDかインテルかを選択する楽しみが出てきた。2017年前半のキーワードは、間違いなく「Ryzen」で決まりだ。

 インテルはRyzen好調の影響かどうかは不明ながら、当初予定していたロードマップを全体的に前倒し。「Basin Falls」を皮切りに、Kaby Lakeの後継モデル投入も急いでいる。2017年後半は、インテルの反撃が本格化。Ryzenの勢いがどこまで続くかに注目だ。

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