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ゲームユーザーの心を揺さぶる「禁断の広告表現」って何だ?

2017年05月02日 08時00分更新

文●D2Cスマイル

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以前、『調べてわかった! RTされまくるTwitter広告 6つの大原則』でTwitter広告でバズを起こす事で効果を改善する手法について書きました。

今回はゲーム系が主な対象となりますが、ユーザーが思わず反応してしまう訴求方法をご紹介します。

結論を書いてしまうと、それは、

どっち?訴求

です。

どっち?訴求とは

「どっち?訴求」とは、例えば下の図のようなものです。

「どっち?訴求」のバリエーションとして、「どっちと戦う?」「どっちを選ぶ?」「どっちが好み?」などいろいろとありますが、ユーザーに対して選択を迫る形の訴求のことです。

これらの訴求はWeb・SNS問わず、ゲームを中心に非常に多いのですが、なぜこんなにも多いのでしょうか? それは心理学的なテクニックが活用されているからなんです。

また、「決められない」人には「AとB、どちらが好き?」というように、他の選択肢を消すことで、答をAかBのどちらかに誘導することができます。このように、実際には複数の選択肢があるのに、二択しかないと思わせるのは、誤った前提ゆえ「誤前提暗示」と呼ばれています。

引用:『交渉に強い人が使っているテクニック 「ヤバすぎる心理術」

これが「誤前提提示」というテクニックです(他にも「二者択一話法」「ダブルバインド」などと呼ばれることもあります)。このテクニックを活用することで、ユーザーは、

このゲームで遊ぶ/遊ばない」
「このアプリをインストールする/しない

という選択を飛び越して、

どちらのキャラが好きか?」
「どちらのキャラを選ぶべきか?

といった「遊ぶこと前提」で判断を迫られることになるのです。

つまり「誤前提提示」が、このように「どっち?訴求」に思わずユーザーが反応してしまう理由となります。

なお、「どっち?」と迫る場合は最低でも選択肢が2つ必要ですので、訴求する商材が1種類だったり、優劣をつける見せ方が難しいゲーム以外ではあまり使用されないと考えられます。

「どっち?」訴求がゲームにおいて、ほぼ鉄板の訴求形式である理由はこれで分かったと思います。

次に、ただでさえ強力な「どっち?訴求」を、さらに強力にするいくつかのパターンを紹介しましょう。

1. 選択肢はなるべく対称的、かつ魅力的なものを

ユーザーに対して「どっちがいい?」と問いかける形式なので、ユーザーが「どっちも微妙…」とならないように、できる限り選択肢は魅力的に、かつ対照的なものにした方が良いでしょう。デザイン的にも、対称的な選択肢の方が明暗くっきり分かれて目立ちます。

上の例は、

クール×照れ屋
おバカ×わんこ

という、ユーザーの好みがはっきり分かれるような対照的なキャラで「どっち?訴求」をしています。

この例も「白・黒」という対照的なキャラクターを並べています。

ゲームであれば、

光属性・闇属性
近距離・遠距離
物理・魔法」など

対比できるパターンはたくさんありますので、バリエーションで作成しても良いかもしれません。

2. コンテンツに沿った「どっち」にしてみる

ゲームのコンテンツ内で特徴的なアクション・操作がある場合は、それと絡めることで、よりゲーム性も踏まえた訴求ができます。

上の例では「ひっぱって離すとキャラが飛んでいく」というゲーム性のため、「ひっぱる」という特徴と上手くと絡めた「どっち?訴求」になっています。

また、アニメーションGIFで明暗を切り替えたり選択肢の大小を切り替えたりするのも、目立つので良いかもしれません。

下の例はSNSでもかなりバズった訴求です。

こちらは、ガチャを引いた時に半分のキャラを「見捨てる」必要がある、尖ったゲームシステムをそのまま使った広告です。

上のようなユーザーの声を見ていると、見捨てるもなにも、そもそも自分にはまったく関係ないキャラのはずなのに、ついついどちらを見捨てるべきなのか迷ってしまう、「誤前提提示」が非常に強力に作用している例だと思われます。

3. ユーザーにアクションを要求する(Twitter広告限定)

最後は、Twitter限定ですが、「どっち?訴求」とユーザーへアクションを要請する手法を組合せた訴求となります。

このように、「〇〇ならRT、☆☆ならいいね」といった形で、ユーザーへアクションを迫ります。

メリットは主に3点あります。

  1. インストールするよりも「RT」や「いいね」の方がハードルが低いため、ユーザーのアクションをより引き起こしやすくなる
  2. 既存ユーザーの熱量を利用できる
  3. 広告が1種のコンテンツとして機能し、拡散される。拡散されればされるほど、獲得効率が良くなるので単純な効果改善となる(理由は『調べてわかった! RTされまくるTwitter広告 6つの大原則』を参照)

以上、「どっち?訴求」のメリットと効果的な使い方の紹介でした。

「どっち?訴求」のデメリット

最後に「どっち?訴求」のデメリットについても説明しておきます。

さんざん良い点をお話した「どっち?」訴求ですが、実は1点、デメリットもあります。それは、「この訴求方法を使っている企業が多すぎる」という点です。

「どっち?訴求」はあまりに鉄板訴求のため、いまやほとんどのゲーム系広告が実施しているのが現状です。そのため、ユーザー間でも飽きられつつあるケースが徐々に見え始めました。

あまりの多さにうんざりするユーザーたち。

また、効果が出るゆえにゲームの実態とかけ離れた「どっち?訴求」をしてしまうケースもあり、ユーザーの不信感につながってしまう例も。

読んでいるとなぜかディスプレイがぼやけてきますね。

いわゆる「広告慣れ」したユーザーたちにとって、「どっち?訴求」もかつてのような効果的は無くなってしまっているかもしれません。

「どっち?訴求」は確かにまだまだ効果的な訴求方法ではあるのですが、盲目的に使用するのではなくアレンジを加えたり、使いどころを考えたりして使用する必要があると言えそうです。

D2C Rは「どっち?訴求」だけでなく、他にもアプリ(ゲーム・非ゲーム問わず)の効果的な訴求方法についていろいろな知見があります。効果的な訴求が見つかったからといって、それに頼り切るのではなく、常に新しい表現手法を模索することで、より良いプロモーションが実現できると考えています。アプリなどのプロモーションでお困りの際は、ぜひD2C Rまでお問い合わせください。

(記事提供:D2Cスマイル

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