2013年に当時としては最大容量となる1TB USBメモリーを発表したKingston Technologyが、再び世界最大容量を更新。容量2TBを実現した「Data Traveler Ultimate GT」を発売。
実売価格は26万円前後と、個人では簡単に手が出せない金額になっているため、4K映像や3Dデータなどの大容量ファイルのやり取りが必要になる業務向けだが、“世界初”というワードは、無性にデジモノ好きの心をくすぐる。
というわけで、「Data Traveler Ultimate GT」シリーズの容量2TBモデル(型番:DTUGT/2TB)のパフォーマンスや、最大容量USBメモリーの使い道を模索してみた。
「Data Traveler Ultimate GT」はUSB 3.1 Gen 1(Type Aコネクター)に対応し、シーケンシャルアクセスはリード300MB/sec、ライト200MB/secになっている。
本体サイズは72(W)×27(D)×21(H)mm。筐体には耐衝撃に優れる亜鉛合金を採用しており、未使用時にコネクター部を保護するスライド式になっている。製品保証は5年間。
大容量データの読み書きも安心な高速アクセス
「Data Traveler Ultimate GT」の接続インターフェースはUSB 3.1 Gen 1になるため、最大転送速度の理論値はUSB 3.0と同じ。公称値はシーケンシャルリード300MB/sec、同ライト200MB/secとなっている。ここでは、DTUGT/2TBをUSB 3.0ポートに接続、「CrystalDiskMark 5.2.1」でパフォーマンスを計測してみた。
テスト環境 | |
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CPU | Intel「Core i7-6700K」(4GHz/TB時4.2GHz、4コア/8スレッド) |
マザーボード | ASUS「Z170M-PLUS」(Intel Z170 Express) |
メモリー | G.Skill「F4-3000C15Q-32GRK」(PC4-24000、8GB×2) |
グラフィックス | CPU内蔵GPU(Intel HD Graphics 530) |
SSD | SanDisk「Extreme Pro 240GB」(SATA3 240GB) |
電源ユニット | Seasonic「SS-750KM」(750W/80PLUS GOLD) |
OS | Windows 10 PRO(64ビット) |
計測は標準フォーマットのexFAT形式で、「CrystalDiskMark 5.2.1」のテストデータ50MiBから8GiBを実行している。
シーケンシャルアクセス速度(seq)は、最大でリード348.4MB/sec、同ライト195.1MB/secというUSBメモリーとしてはかなり高速なアクセス速度になっており、リードに至っては公称値を超えるパフォーマンスを発揮している。
テストデータサイズ50MiBや100MiBでは、十分高速だが公称値を下回るリード200MB/sec、ライト80MB/sec程度になったが、1GiBや2GiB~8GiBの大容量データサイズのテストでは、おおむね最大パフォーマンスを発揮。
数GBの映像データなどをコピーする際や出先でデータをやり取りする際に、「Data Traveler Ultimate GT」なら、待つことなくサクッとできる。
ただ、ランダムアクセス(4k)のライトは、2.5インチ HDDも下回り、テストデータサイズ1GiB以上は0.005~0.012MB/secと、滅多にみない数値に。1000円程度のUSB 3.0対応USBメモリーでも、リード5MB/sec、ライト1MB/sec程度になるため、大容量の映像や画像データなどの保管向けだろう。