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広告予算ってどう決めたらいいの? もっともシンプルなCPA設定の3ステップ

2017年03月20日 23時00分更新

文●D2Cスマイル

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広告運用チームとクリエイティブチームのマネジメントの担当者として、広告配信開始に向けてクライアントをヒアリングをしていると「CPAいくらにしよう…」「どれくらいの目標を立ててよいかわからない」と相談を受けることが少なくありません(いや、想像以上に多いというのが実感です)。その際に陥りがちなのが、

競合他社は3000円なんで
とりあえず広告回してから様子を見ましょう

といったような方法で決めてしまうことです。

本記事では「どれくらいの目標を立ててよいかわからない」という、はじめて目標設計をする人でも明確に指標設定できる方法を、3ステップに分けて紹介します。

ステップ1:CV 1件の価値を決めよう

最初に、CVの1件当たりのCPA(獲得単価)を決めましょう。どうしても全体予算を先に考えてしまいがちですが、何よりも先に訴求商材の利益に則したCPAを考えることが重要です。

シンプルに算出する場合、下のような数式になります。


仮の数字を下のように設定して計算します。

計算式から、1件当たり1万円以下で獲得できれば、利益を出せます。

上のような方法でCPAを算出できますが、入札額で掲載順位が変わるような運用型広告では、競争優位性を確保するためにも許容できるCPAをできるだけ高く設定することが重要です。

また、「平均原価」「利益」を見直すことで目標CPAをさらに上げ、獲得数の最大化を図るケースもあります。

  1. 「平均原価」を見直す
    ⇒人件費などの固定費を抑えるなど原価を見直し利益率を上げることで、獲得にかけられる費用も上げられる
  2. 「利益」を見直す
    LTV(顧客生涯価値)を加味すると広告出稿以降にも利益が見込めるので、利益率を上げて設定する場合も少なくない。リピートが見込めるような場合はLTVも加算するとよい。
    LTVは、以下の式で算出できる
    (平均売上-平均原価)× 引上率 × 平均リピート数=利益≒目標CPA

ステップ2:目標件数を決めよう

ステップ1でCPAを決めたら、上限として何件CV数を設定するかクライアントに確認しましょう。

  1. 損益分岐点まで到達するために、CVは何件必要か
  2. 商品在庫としてCVは何件まで出せるか
  3. 市場の何%まで取りたいか

1、2は主にクライアントへの確認が必要です。

3は検索クエリであれば、Google AdWords キーワードプランナーを活用して算出もできます。

最初に、サービスに関連するキーワードを洗い出し、対象の検索クエリをキーワードプランナーで算出します。そこから顕在層の母数はどの程度なのか、そこでシェアを何%取るかを算出すれば、検索市場でどの程度のシェアを取れるかが算出できます。

ステップ3:予算を決めよう

ここで初めて予算の話になります。

これまでに算出した指標を元に計算をすると、目標達成のための予算が算出されます。算出された予算の捻出が難しいケースは往々にしてあります。その際は目標CPAまたは目標CV数を調整して、再度予算の算出をしましょう。

目標CPA/目標CV数は、定期的にアップデートしていくことが大切です。

運用前に明確な数値目標を決めることが利益最大化への近道

おおまかな予算規模を決め、数値としてCPAを算出できたとしても、損益分岐点や市場占有率、競争優位性まで考えると許容できるCPAをどこまで設定するのかは非常に難しい問題です。運用開始後、思うようにならず調整が必要なこともあるでしょう。

しかし、限りある予算の中で利益の最大化を目指すためには、目標数値を明確にすることが利益最大化への重要な指針となります。修正や調整が必要となった場合でも、目標数値を明確にしていることで立ち返りや見直しがしやすくなります。

利益を最大化するための指標として、いま一度、目標CPAの重要性を見直してみると良いでしょう。

(記事提供:D2Cスマイル

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