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コンテナやサーバーレス、ラッパー系サービスなどを使いこなせ

AWSのディープな使いこなしとビジネス考察をABEJA Meetupで聞いた

2017年03月09日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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コンピューティングサービスを使いやすくするラッパー系サービスの存在意義

 トリを飾ったのは、AWSの導入支援を手がけるクラスメソッドの大瀧隆太さん。「AWSのラッパー系サービス事例から見るアプリケーションライフサイクルの考察」というタイトルで、「ラッパー系サービス」と「アプリケーションライフサイクル」に関してユニークな視点を披露した。

クラスメソッド AWS事業部 シニアソリューションアーキテクト 大瀧隆太さん

 大瀧さんによると、AWSのサービスはコンピューティングサービスとラッパー系サービスの大きく2つに大別できるという。このうちコンピューティングサービスは、ご存じEC2やサーバーレスのLambdaが挙げられ、EC2は1時間単位、Lambdaは100ミリ秒単位で課金されている。一方、ラッパー系サービスは「コンピューティングサービスのリソースをより簡単に使えるようにする」サービスと定義できるという。具体的にはアプリ管理を容易にする「Elastic Beanstalk」、Chefをベースにした「OpsWorks」、デプロイに特化した「CodeDeploy」といったアプリケーション管理、さらにはOSの構成管理を見てくれる「EC2 Systems Manager」、コンテナ管理を提供する「ECS(EC2 Container Service」などが挙げられる。

大瀧さんの定義する「ラッパー系サービス」

 これらのラッパー系サービスに共通しているのは、結局のところEC2を使いやすくするあめに存在しているところ。当然、多くのサービスが無償提供されているのも、EC2をより多くのユーザーに利用することに紐付いているというのが大瀧さんの見立てだ。「ラッパー系サービスを経由したインスタンスの利用料が開発チームのKPIになっているのでは?」と大瀧氏は妄想する。

 最近では、re:Invent 2016で管理されたジョブ管理を行なう「StepFunctions」やバッチ管理の「AWS Batch」などのラッパー系サービスが登場した。これらはEC2ではなく、LambdaやECSに紐付いているのがポイント。EC2以外にLambdaというコンピューティングサービスにもきちんとラッパー系のサービスが出てきたわけだ。

 こうしたサービスの背景には、「アプリケーションライフサイクルを意識して、コンピューティングサービスを使い分けるべし!」というAWSのメッセージが読み取れるという。

アプリケーションライフサイクルを意識してコンピューティングサービスを使い分けよう

AWSのサービスから垣間見えるビジネスモデルを学べ

 では、アプリケーションライフサイクルとはなにか? 一般的にはプロセスが起動し、実行され、終了するまでの流れがある。途中で他のプロセスに処理を渡して、自身は停止し、必要に応じて再開するというフローだ。

 こうしたライフサイクルは実行時間によっていくつかに分類できる。たとえば、Webやアプリケーションサーバーのサービスプロセスは通常1秒未満。たとえば、Webサーバーの場合、80番ポートで待ち受ける全体のプロセスの下に、クライアントの接続を受け付けて、レスポンスを返すプロセスが紐付くツリーを形成している。後者のサービスプロセスは、呼ばれて返事を返したらおしまいになるので、1秒未満で処理が終わる。一方で、アプリのログ集計などは1秒~1分、Webサーバーやアプリケーションの常駐プロセスは基本的に永続的にプロセスが起動し続ける。

実行時間ごとのライフサイクルの分類

 このうち1秒で済むようなプロセスは300秒という実行制限のあるLambdaが選択肢に入る。継続的に動かす場合は当然EC2になるが、短期的な利用であればEC2のスポットインスタンスも使いどころがあるという。余剰リソースを有効活用するために生まれたらしいと言われるスポットインスタンスは入札制という特殊な料金体系を採用しており、通常のオンデマンドよりもおおむね安価に済む。市場の価格が上がるとインスタンスが止まるというばくち的な要素があるが、最近はSpot Fleetや継続時間指定などのオプションも登場しているので、うまく活用するとコストメリットも得られるという。

 大瀧さんは、小売り事業を手がけるAmazonならではのユニークなビジネスモデルに新しいサービスを立ち上げる際のさまざまなヒントがあると指摘する。「AWSの値下げ戦略」しかり、小売りのビジネスを変える「Amazon Dash Button」しかり、月額制サービスの「Amazon Prime」しかり、料金の多寡ではなく、どんな戦略に基づいて、この値付けになっているのかを考えることが重要だという。「値付けや運用の契約期間、請求など、サービスとしての立て付けの部分で、Amazonはヒントになるところがいっぱいある。彼らが工夫している様は、自分たちがサービスを作るのにも、参考にできるところがあるのではないか」と大瀧さんはまとめた。

ビジネスモデルを考えるヒントがAmazonにはいろいろある

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