2月15日にパナソニック神戸工場から出荷された、シリーズ初の着脱式2in1 PC「レッツノート XZ6(CF-XZ6)」。店頭や直販サイトなどですでに購入したという方もいるだろう。
XZ6は、本体であるタブレット部とキーボード部をあわせても約1キロという超軽量ボディーでありながら、CPUにインテル製で最新の第7世代コアiを採用し、直販モデルでは最大で1TBの暗号化SSDを選べるなど、PC本来の作業で必要なスペックもしっかりおさえている。
また、着脱式仕様を採用しながらも、さまざまな現場やシチュエーションにも耐えうる堅牢性やインターフェースの豊富さも維持するなど、レッツノートとしての個性は保たれている。
とくに、タブレット部とキーボード部が接続端子部は物理的に壊れやすい箇所と言えるが、ドッキングさせた状態でタブレット部を開いた状態からさらに押し込むような耐久性試験も行なっており、これらのノウハウは先に着脱式モデルを出していた「TOUGHBOOK」シリーズのノウハウがベースになっている。
最高峰のブラックモデルで定番3種類のベンチマークを実行
さて、そんなパナソニックのもつ技術を結集させたXZ6だが、一般的なノートPCとしての実力はどの程度だろうか。そこで、実際の製品で3種類のベンチマークソフトを実行してみた。
なお、今回検証に使った端末は「CF-XZ6SFQPP」。現状、パナソニック直販サイトでしか扱っていないブラックモデルで、CPUはCore i7-7600U、メモリーは16GB、ストレージは暗号化対応の1TB SSD。パナソニックの春商戦機としては最も高いスペック構成となっている。
CPU:着脱式構造でも安定した動作を見せる
CPU性能を測るため「CINEBENCH R15」を3回連続で実行。CPUスコアは3回とも「330cd」未満になることはなく、平均値は「334cd」。超低電圧版であるUプロセッサーとしては問題スコアーだと言える。
また、OpenGLでは初回だけ36.62fpsと最低値だったが、残り2回は38fps以上を維持、平均値は「37.65fps」。キーボード部にACアダプターを挿し、本体と接続した状態で3回連続で実行しても、キチンと冷却機構が機能している印象だ。
SSD:シーケンシャルリードは500MB/s前後の一般的なSATA接続タイプ
つづいて、ストレージである暗号化1TB SSDの速度を測るため64ビット版「CrystalDiskMark 5.2.1」を実行。値は図のとおりだが、こちらも数回実行してみたところ、シーケンシャルリードは500MB/sをやや下回るときもあるので「500MB/s前後」といったところ。シーケンシャルライトの値も同程度。
他メーカーではM.2接続のSSDなどより高速なものもあるが、XZ6はSATA接続を採用しているため、この程度の速度となっている。とはいえ、OS起動時やアプリの立ち上げでもたつくことはほとんどないので、Officeアプリの活用など一般的なビジネス利用に支障はない。
グラフィック:動画編集は難しいが、ペンを使って写真のレタッチを楽しもう
最後に、グラフィック性能を測るため「3DMark」を実行。ミドルレンジのPC向けでDirectX 11を利用する「Sky Driver」でチェック。こちらも3回連続で実行したところ、スコアーに大きなブレはなく平均で「3811」ほどだった。
動画編集は厳しいものがあるが、XZ6のオプションで用意されているデジタイザーペンを使ってカンタンな写真のレタッチなどをこなす分には十分だろう。
人によって使い方はそれぞれだろうが、外出先で起動し、少し重たいOfficeファイルの編集などをこなす分には、なんの支障もないスペックを持つことがわかる。
また、今回は最上位モデルで測定したが、どのモデルでもCPUの世代やSSDの接続方法は同等となるため、予算などの関係でモデルを選ぶ際は今回の値を目安にするとわかりやすいだろう。