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RIZAPがジーンズメイト買収、夢展望に続きアパレル企業救済

2017年01月17日 05時05分更新

記事提供:通販通信

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image (株)RIZAPグループは16日、カジュアルファッションを販売する(株)ジーンズメイトと資本業務提携し、ジーンズメイトを連結子会社化すると発表した。株式公開買い付け(TOB)と第三者割当増資により、ジーンズメイトの約64%にあたる株式を約24億円で取得する。

 
ジーンズメイトは、カジュアルウェアなどを販売する「JEANS MATE」などを全国に94店展開するほか、通販サイト「JEANS MATE ONLINE-SHOP」を運営。2010年2月期には営業損失を計上して以降、苦しい経営状況が続き、直近の決算(16年2月~11月期)では、営業損失4億4100を計上していた。事業存続が危ぶまれる状況となり、16年9月から資本業務提携を検討していたところ、グループにアパレル企業などを持ち、親和性が高いRIZAPグループとの資本業務提携に至った。

RIZAPグループは、12年にマタニティウェアの(株)エンジェリーベを子会社化してアパレル事業に参入。以降、婦人服の(株)馬里邑、婦人・紳士服の(株)アンティローザを子会社化するなど、アパレル事業を強化している。15年には業績が悪化し、資金調達が困難になっていたアパレルネット通販の(株)夢展望を子会社化したことで話題を集めた。

RIZAPグループは、RIZAPのマーケティングノウハウを最大限活用した積極的な広告宣伝で、顧客基盤を一気に拡大することができると判断し、ジーンズメイトを子会社化した。また、グループ内のアパレル・雑貨を扱う事業者と人材やノウハウを交流させ、店舗開発、商品・サービス開発、人材教育・育成などに共同で取り組み、より強固な事業展開ができると想定。ジーンズメイトが日本で最も愛されるカジュアルブランドとなることを目指す。

RIZAPグループは、経営再建のため、「リブランディング」「商品力強化」「販売力強化」「業務再構築」の4つの構造改革案を提言。リブランディングでは、商品・売場・WEB・広告の一貫性向上を掲げ、市場の認知度向上を図る。「商品力強化」では、全商品構成を再設計し、販売戦略を見直す。「販売力強化」では、販売施策とチャネル施策の双方を改革。ECチャネルも再構築することになる。

「業務再構築」では、都心などに17店舗展開するジーンズメイトの24時間営業店舗を見直す。また、物流プロセスとコストを見直し、RIZAPグループとシナジーできる方法を検討する。

夢展望の直近の決算は、1億7900万円の営業損失を計上しているが、赤字幅は縮小して、業績は着実に改善している。RIZAPによるジーンズメイトの経営改善に、注目が集まる。

(山本剛資)

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