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プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第20回

2017年はDroboのあるPC生活を!

2016年12月28日 11時00分更新

文● 飯岡真志、編集 ●金子/ASCII.jp

提供: プリンストン

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データをきちんと保護してくれる

 RAIDアレイを用いたストレージは、HDDの故障からデータを保護してくれるが、その反面使い勝手の良くない点も見受けられる。データを保持したままのRAIDレベルの移行(RAID 1からRAID 5、RAID 5からRAID 6へなど)は、対応している製品もあるが、すべてのRAIDアレイで可能というわけではない。また、そのような作業を行う場合は、細心の注意を払う必要がある。

 一方Droboの場合は、HDDを2台搭載した状態ではRAID 1と同等の、3台以上搭載していればRAID 5と同等のデータ保護機能を備えている。また、HDDを2台搭載した状態からもう1台HDDを追加すると、自動的にRAID 5相当に移行してくれる。搭載しているHDDが故障した場合は、フロントパネルのLED表示やDrobo Dashboard上でHDDの交換を促されるので、故障したものと同じかそれ以上の容量のHDDに交換することで、引き続きデータは保護された状態になる。

 用途によっては、同時2台のHDD故障までデータを保護できるRAID 6相当のデータ保護が必要な場合もあるだろう。Drobo 5Cは、「デュアルディスク冗長化」という名のRAID 6相当のデータ保護も可能だ。しかも、その機能を有効にするための作業は、非常に簡単だ。

 Drobo 5Cに関する操作で本体からHDDを抜き挿しする以外のことは、Drobo Dashboard上から行う。左ペインから「Drobo設定」を選択すると、初期状態ではチェックされていない「デュアルディスク冗長化」の項目が見える。チェックを入れると、保護モード変更の確認用ダイアログが表示されるので、「OK」をクリックすればそれで必要な作業は終了だ。従来型RAIDでRAID 5からRAID 6への移行をするには、時間と手間のかかるデータ退避&アレイ再構築が必要。この点だけでも、Droboの簡単さが分かる。

Drobo 5Cでデュアルディスク冗長化を有効にする。

保護モード変更の確認用ダイアログ

 その後保護モード変更の作業中は、Drobo 5CのフロントパネルではLEDが点滅した状態になる。作業中にもデータの読み書きは普通に行える。Drobo Dashboardでは約2時間と出ていたが、実際には1時間ちょっとで作業は終了した。

モード変更作業は約2時間かかると表示されている

デュアルディスク冗長化オフ(左)とオン(右)の場合のディスクの使用状況。データ保護に使われている容量がHDD 1台分から約2台分に増えているのが分かる

 Droboは、RAIDレベルなどを特に意識せずにデータ保護が行え、より高いレベルの保護モードへの切り替えもとても簡単に移行できることが分かるだろう。

Droboなら長く使える

 導入時の価格が多少高めであっても、長期間利用できれば結果として安くつく。一昔前に流行ったTCO(総保有コスト)的な観点からも、実はDroboはお勧めできるのだ。

プリンストンによる日本語サポートページ

 Droboは海外メーカーの製品ということで、「本体が故障した場合が心配」という声を何度か聞いたことがある。実際にはプリンストンが国内でのDroboの代理店となっており、日本語のサポート情報も充実しており、アフターサポートも日本語で対応してもらえる。万が一の故障時の対応も万全だ。サポート体制の詳細については、以前の記事も参照して欲しい。

Droboのサポート体制のしっかり度をプリンストンで確認!

 さらに、他のストレージとDroboの大きな違いとして、Droboでは機種をまたいだHDDの移行ができる点も注目だ。すべてのDrobo同士での移行ができるわけではないが、Drobo 5Cの場合は、Drobo 5D/5Dtへの移行が可能だ。実のところ、データを保持したままHDDを移行するというのは、たとえ同じベンダーの製品間であってもできないのが一般的だ。これはストレージ機器に搭載されているコントローラーが異なれば、HDD上のデータの記録方法も異なるためで、場合によっては同じ型番の機器であっても、製造時期によって異なるコントローラーが搭載されていることさえありえる。

 そういうのがストレージ機器業界の常識であるから、Drobo社はDrobo間のHDD移行を「Drobo Migration」と名付けて、売りにしているほどだ。

Drobo Migration設定方法

 仮に今年の冬ボーナスでDrobo 5Cを購入し、数年間使ったあとで本体が故障したとしても、Drobo 5CからDrobo Migration可能なモデルがきっと存在するだろう。また数年というスパンでは、使っているPC本体も新調しているかもしれないが、Droboに記録したデータだけはずっと続いていく。このように、2017年のPCライフは、個人レベルでもデータセントリックになっていくのではないかと考えている。

 このように他に類を見ないDrobo Migrationだが、実際の手順はどのようになっているのだろうか。基本的には、以下のように非常にシンプルだ。

  1. 移行元/移行先Droboのファームウェアを最新版に
  2. 電源オフ
  3. 移行元からHDDを取り出して、移行先にセット
  4. ケーブルつないで電源オン

 試しに、上記の手順に従ってDrobo 5DtへのDrobo Migrationを行ってみたが、何の問題もなく拍子抜けするほどスムースに移行が完了した。移行先のDroboのファームウェアが古い場合には、警告が表示されることもあるが、その場合もファームウェアを最新版に更新するだけで済む。

5台のHDDを搭載したDrobo 5C。ファームウェアは最新版

Drobo 5C(左)の電源をオフして、HDDを取り出す。移行先はDrobo 5Dt(右)

Drobo 5Dt(右)への物理的移行完了

Drobo 5Dt(右)の電源オン

移行完了!

Drobo Migration移行元のDrobo 5C

Drobo Migration移行先のDrobo 5Dt。Windows上からは、同じように見える


 

(次ページ、「結論:DroboはBSF」に続く)

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