このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

最新端末を丸裸! スマートフォン定点観測 第174回

SIMフリースマホの最新高性能機、ZenFone、honor、Motoの速度比較

2016年12月05日 12時00分更新

文● 小林 誠 編集● ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

メール500通スクロール
リードしたのはZenFone 3 Deluxe

 続いてスマホを実際に操作してのテスト。まずはGmailに500通のメールを受信しておき、上下にスクロール、500通目に達するまでの時間を競う。こちらはストップウォッチを使い各機種3回テストを行い、その最速タイムと平均タイムを計算した。

(最高値) ZenFone 3 Deluxe
(ZS550KL)
honor 8 Moto Z
最速タイム 3秒63 7秒76 4秒02
平均タイム 3秒48 7秒97 6秒14

 最も滑らか、かつスピーディーと感じたのがZenFone 3 Deluxe。途中で表示を省略しているのだろうが、それを感じさせないほど、スクロール中の引っかかりが無い。スクロール中に日付を見逃しそうになるほどで、おそらくスクロール中の文字を気にしなければもっとタイムを縮められる。

 続いたのがMoto Zで、やはりこちらも日付を見逃しそうになるほどスクロールが速い。しかし画面を指ではらう際に「空振り」しがちで、反応がいまひとつのときがある。端末が超薄型のため持ち方も影響している可能性がある。そんなムラがあるため最速タイムと平均タイムに若干の差が生じた。

 3位はhonor 8となったがこちらも滑らかさは◎。表示の省略があまりなされずスクロールが長く感じ、それがタイムにも現れた。文字がくっきり見えていたので3機種のなかでは一番スクロール中の文字が見やすい。

文字入力は50秒を切れず……それでもMoto Zがリード

 そして文字入力速度も見てみる。Gmailの新規作成画面で、同じ文章を入力し、そのタイムを競う。これもストップウォッチを使い各機種3回計測。予測変換は使わず、全文入力、通常変換のみ。入力方式は3機種とも片手操作でフリック入力(ZenFoneのみジェスチャー入力から変更)とした。入力する文章は以下のとおりだ。

「お世話になっております。ライターの小林です。明日の13時にASCII.jpの件、よろしくお願いいたします。」

(最高値) ZenFone 3 Deluxe
(ZS550KL)
honor 8 Moto Z
入力プログラム ATOK for ASUS Ver.1.0.3 iWnn IME Ver.2.7 Google日本語入力 2.18
最速タイム 56秒29 56秒29 51秒37
平均タイム 1分3秒49 57秒80 52秒68

 ここではMoto Zが勝利。本体の幅、高さがあるぶん、若干持ちにくく、入力時はやや不安定に感じた。キーボードのデザインも微妙にわかりにくく、たった3回の短文の入力だが疲れてきた。キーレスポンスもいまひとつと、体感的には速く感じないのだが、誤入力が非常に少なく、確実に入力できる印象だ。

ZenFone 3 Deluxe

honor 8

Moto Z

 続いたのはhonor 8。やはり3機種のなかでは本体がコンパクトで、指がキーボード全体に届く。ただしキーレスポンスはこちらもいまひとつ。さらに誤入力も多く、フリックしたはずがされないまま入力される(「い」を入力したつもりが「あ」になる)ことが多かった。

 ZenFone 3 Deluxeは平均タイムで1分以上とかなり時間がかかっている。本体が大きく、片手で持つと不安定に。キーボードの端に指がなかなか届かず、誤入力が多め。慎重に入力すると時間がかかり、片手入力ではキーボードのカスタマイズをしたほうが良さそうだ(Moto Zもだが)。

 結局高スペック、ベンチマークの結果も良いが、3機種とも50秒を切るのが難しく、やはり片手操作は大型スマホの弱点と感じた。


4つのテスト中、3つでリードした
Moto Zが今回の勝利機種

 今回はSIMフリーということもあり通信速度のテストは除いた。というわけでベンチマーク2回を含めて4回のテスト中、Moto Zが3勝となり今回の勝利機種と言えるだろう。ベンチマークテストの結果が高く、文字入力でも速い、さらにスクロールテストも2位と、オススメしやすい機種だ。

 ZenFone 3 Deluxeのベンチマーク結果は意外にも感じたが、スクロールチェックで勝利したため、ベンチマークで低いスコアだったとしても、体感では違う印象になるかもしれない。

 honor 8のベンチマーク結果は3Dの数値でMoto Zにやや劣ったが、高性能のCPUを搭載していることは確認できた。ただ実際の操作テストではやや伸び悩み。本体サイズがコンパクトということもあり、片手での操作性では有利なはずだが、そのわりに成績的にはやや見劣りした。

 次回はカメラ比較。3機種ともカメラに注力しているが、果たして今回のように差がつくのか、チェックしてほしい。


前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン