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クラウドの力を見せつけたAWS re:Invent 2016 第1回

伝説の「AWS Innovation at Scale」がパワーアップして戻ってきた!

海底ケーブルからカスタムサーバーまでハミルトン先生が語る物理なAWS

2016年12月01日 00時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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ルーターはカスタム製品、ネットワークASICは自社開発

 続いてハミルトン氏は、ネットワークについてフォーカスする。「メインフレームと同じく、ネットワーク機器の世界も単一ベンダーが市場を支配する世界が続いてきた」と語るハミルトン氏。しかし、今まで垂直統合されてきたネットワークの複数のレイヤーが細切れにされ、サーバーサイドに比重が移ることで、コモディティ化された製品の価値が顕著になってきた。

 そして、AWS自体もカスタムルーターを自社開発しており、ハードウェアの設計からプロトコルの開発までをAWSのチームでまかなっている。AWS環境に最適かされたカスタムルーターを作る目的についてハミルトン氏は、「一番大きいメリットは、コストではなく信頼性だ。カスタムコードを盛り込んでも、結局保守が難しくなる。われわれの要件は1つ。シンプルにしておくことだ」と語る。シンプルにしておくことで、自社で障害に対して対応でき、ベンダーにわずらわせることもない。

AWS環境に最適化されたカスタムルーターは25GbEを採用

 ルーターのインターフェイスは25GbEを採用している。「当時、業界標準は10GbEか、40GbEだった。なぜ25GbEなのかと言われたし、あとから問題になるとも言われた。それくらい25GbEは新しいものだった」とハミルトン氏は振り返る。実際、なぜ25GbEなのか? これについてハミルトン氏は、「40GbEは実際は10GbEを4つ束ねているので、40GbEは10GbEのコストの4倍かかる。しかし、25GbEと10GbEは実はコストがあまり変わらない。つまり、帯域単価で見れば、50GbE(25GbE×2)は40GbEよりも安価に実現できる」と説明する。

 また、カスタムルーターにはパートナーでもあるブロードコムのカスタムASIC(Tomahawk)を採用する。カスタムASICは25Gbps×128ポートの容量にあたる3.2Tbpsを全ポートノンブロッキングで転送できるスイッチング容量を実現。ハミルトン氏はパートナーがさまざまな製品を作ることができるシリコンのエコシステムを大きく評価した。

ブロードコムのカスタムASICを採用

 ハミルトン氏は、SDN(Software-Defined Network)というキーワードでネットワークでの取り組みについても詳説した。AWSではEC2を対象に、2012年からカスタムのNICによるサーバー処理のオフロードを開始。これにより、サーバーのコアをより多く使えるようになったほか、ネットワーク仮想化の負荷軽減、セキュリティ向上、遅延の短縮にも大きく寄与したという。「光の速度は変えられないので、ファイバの伝送遅延は短くできない。だけど、ハードウェアに載せることで、ミリ秒をマイクロ秒に変えられる」とハミルトン氏は語る。

AWSにおけるSDNはサーバー処理のオフロードがメイン

 さらに25GbE対応のサーバー用ネットワークチップについても説明した。「Amazon Annapuma ASIC」と呼ばれるこのカスタムASICは、シリコン、ハードウェア、ソフトウェアまですべて自社設計・自社開発。スイッチと同じく25GbE×2の伝送容量を持ち、インスタンスサイズに合わせてスループットを可変できるという。

サーバー用のネットワークチップはシリコン、ハードウェア、ソフトウェアまで自社が担う

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