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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」 第139回

4年に1度の一大事――MacBook Proの選択で悩みこむ

2016年11月17日 16時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII.jp

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下から2012年モデルの15インチのMacBook Pro、そして新型MacBook Pro 15インチ、13インチです。どれを購入するか、まだ悩んでいます

 トランプ大統領の誕生です。筆者が住むカリフォルニア州バークレー市では、トランプが勝つなんて誰一人として考えていなかったわけです。筆者ですら、「まあ、ないだろう」という雰囲気を感じており、予感すらしていませんでした。

 カリフォルニアとニューヨークで負ける前提で選挙戦略を組んでいたトランプ氏の巧みさを見せつけられると同時に、「相手にされていなかった」ことを今知っても、後の祭りというわけです。

 テクノロジー企業はカリフォルニアに、メディア企業はニューヨークに集中しており、調査をするにしてもアンケートを取るにしても、ヒラリー有利の前提に凝り固まっていたのかもしれません。あるいはトランプ支持を公言しにくくしていた点は、隠れトランプ支持者を生んでいたのかもしれません。

 友人から「アメリカは終わった」などと言う落胆のメッセージが届いたり、レストランのメールマガジンでは「人種差別主義に負けない、オープンなレストランであり続ける」といった決意表明が届いたり。そしてバークレーやオークランドでは反トランプの抗議行動が続いています。

 筆者の米国での立場は「移民」ではなく、取材のために滞在している「非移民」としてビザが発給されています。ただ、こうしたビザも、今後どのようになるかわかりません。

MacBook Proの予約をキャンセルするほど悩んでいる

 さて、4年に1度の行事と言えば、オリンピックや米国大統領選挙などもそうですが、筆者にとってはMacBook Proの買い換えです。レビュー機としては13インチモデル、15インチモデルのTouch Bar付きMacBook ProをAppleより借り受けています。

 すでにTouch Bar非搭載で、フィル・シラー上級副社長が「MacBook Airからの乗り換えに最適」と指摘したMacBook Pro 13インチモデルは発売されていますが、いよいよ11月17日から、日本のユーザーにも、MacBook Proの13/15インチのTouch Bar搭載モデルが届き始めます。

 新型MacBook Proについて簡単におさらいすると、Touch BarとTouch IDという、新しい、そしてiOSらしいインターフェイスをキーボードに搭載し、新型の薄いキーボードと巨大化したトラックパッドを備えました。

Touch Barはアプリに合わせて、表示する情報も変わります

トラックパッドが巨大化しています

 これまでの特徴だったRetinaディスプレイをさらに美しく、また額縁を半分以下のサイズに小さくし、結果的に、薄型化、軽量化に加えて、体積自体も大幅に小さくまとめています。

 プロセッサはSkylake世代のIntel Core i5/i7を搭載し、15インチモデルにはAMD Radeon Proグラフィックスが搭載されました。15インチモデルはとにかく何をさせても速いMacという評価です。 Touch Bar搭載モデルは、正式には、「MacBook Pro 13-inch/15-inch, Late 2016, Four Thunderbolt 3 ports」というモデル名となっており、非搭載モデルは「Two Thunderbolt 3 ports」となります。

 Touch BarとTouch IDの有無をモデル名に採用していないことから考えると、非搭載モデルというのは今後なくなるのかな、なんて勘ぐったりしています。

 レビュー記事を執筆する身からすると、皆さんにスパっと明快な評価をお届けすべきではありますが、正直なところ、非常に悩んでいる部分があります。

 13インチにするか、15インチにするか。

 価格が違うこと、そしてサイズも異なることから、もう少し悩まずに決められるのではないか、と思っていました。しかし、そのサイズの特性から、非常に悩みが深まってしまいました。結局悩みすぎて、11月18日に届くことになっていた15インチモデルの予約をキャンセルしてしまった次第です。

軽量化が際立つ15インチモデル

 筆者はPowerBook G4のころから、15インチのノート型Macを使って来ました。その経緯からすれば、もう15インチで良いじゃないか、という単純な判断から、15インチを予約しました。

 というのも、筆者はデスクトップパソコンを持たず、メインマシンはノート型です。これは日本から米国に引っ越したり、出張中の作業を考えると、メインマシンをデスクトップで持たない方がフットワークが軽いからです。

 そこで、画面サイズが大きいモデルを選択して、メインマシンとしての作業領域をきちんと確保できるようにしよう、というのがアイディアでした。

 冒頭の写真は、MacBook ProとMacBookを重ねている図です。下から2012年モデルのMacBook Pro 15インチ、続いて2016年10月27日に登場した新型MacBook Pro 15インチ、その上は同じく新型MacBook Pro 13インチ、そして一番上が2015年モデルのMacBookです。

 新型の15インチのMacBook Proは、薄く、軽くなっただけでなく、ディスプレイの額縁が細くなったため、サイズまで小さくなりました。持ち運ぶ可能性があることを考えると、非常にメリットがある進化です。

額縁が狭くなったことで、同じ15インチでもサイズに差があります

 そして1.83kgと、2kg下回り、可搬性も高まりました。もしもいままで15インチのMacBook Proを持ち歩いていたなら、200g近い軽量化は相当ありがたいはずです。

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