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Microsoft Tech Summit 2016基調講演(後編)

マイクロソフト、DevOpsやAI、FPGAクラウドなどを怒濤のアピール

2016年11月04日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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11月1日に開催された「Microsoft Tech Summit 2016」の基調講演の後半は、セキュリティや管理を中心にした前半の「守りのIT」に比して、イノベーションをテーマに据えた「攻めのIT」が話題の中心。DevOpsやクライアントテクノロジー、AI、FPGAを導入したハイパースケールクラウドなど怒濤のテクノロジーアピールで聴衆であるエンジニアを鼓舞した。

マイクロソフトのDevOpsは開発環境をどう変えたか?

 基調講演開始からほぼ1時間経った後半は、イノベーションがメインテーマ。イノベーションセンター長の澤円氏が最初に遡上に挙げたテーマは開発運用を効率化する「DevOps」である。

 澤氏は9ヶ月かかっていたリリースのリードタイムを一気に1週間にまで短縮したNECソリューションイノベーターズの事例を披露。続いて、Visual Studio Team Servicesによってオフショア開発を効率化したKARADA Medica(カラダメディカ)の十日市 晃子氏と日本マイクロソフト エバンジェリストである小塚 大介氏が登壇し、DevOpsの実践例を披露した。

KARADA Medicaの十日市晃子氏と日本マイクロソフト エバンジェリストの小塚 大介氏

 Visual Studio Team Servicesではソースコードの管理、サーバーのデプロイまでの一連の作業を省力化してくれる。小塚氏はVisual Studioを開いて、コードを一部変更した後、Azure上のシステムにプッシュ。アップロードすると、Bulid Pipelineが起動し、コードをかき集めて、自動的にビルドし、テストやコンパイルまでを一気に行なえる。テンプレートを使ってバッチスクリプトやPowerShell、Jenkinsなどを呼び出すこともでき、AndroidやX-Codeなどにも対応する。小塚氏はMac上のEclipseでJavaプログラムをプッシュし、Build Pipelineが動作することを披露し、サードパーティ製品やOSSとの親和性をアピールした。

 十日市氏が所属するKARADA Medicaでは、Visual Studio Team Servicesのカンバン表示を用いて、チーム開発を効率的に行なっている。「カンバンを見ながら、海外のオフショアチームと進捗を共有し、Skypeでミーティングを行なっています」と語る十日市氏は、今までのExcelベースの管理に比べてリアルタイムに情報が更新されるようになったと評価。また、人ごとにタスクをチェックでき、パフォーマンスが落ちているメンバーにすぐ気がつくことができるようになったという。さらにリリース管理に関しても、テストや品質管理、プロダクションなど複数のステージで構成されるワークフローに対応できるため、「日本の開発環境にもなじむと思う」(小塚氏)という。

カンバン型のプロジェクト管理でオフショア開発を効率化

働き方と仕事を変えるWindows 10の最新テクノロジー活用

 こうしたDevOpsの開発スタイルで作られたのが、ほかでもないWindows 10だ。澤氏は、「マイクロソフトはWindows as a Serviceを掲げ、次々と開発を重ね、機能をリリースしていく」と語る。こうした作られたWindows 10をいち早く導入する予定となっているのが、大手メーカーのパナソニックグループ。また、パナソニックのAVCネットワーク社では、社内導入で得られた知見を元にした「Windows 10導入支援サービス」を展開すると共に、生体認証技術であるWindows Helloに対応したデバイスを市場投入する予定になっているという。こうして進化を続けるWindows 10でペンの機能を中心にデモンストレーションを披露したのはエバンジェリストの高橋忍氏だ。

Windows 10のペン機能をデモしたエバンジェリストの高橋忍氏

 高橋氏はペンの後ろ側のボタンを押し、「Ink Workspace」を呼び出し、定規や分度器を取り出してキレイな線を引くといったペンならではの使い勝手を聴衆に見せる。こうしたツールはコンポーネント化されているため、他のアプリケーションでも呼び出すことができるという。

 圧巻だったのは、ペン+AIのデモ。AIエージェントであるCortanaが付せん紙に書かれた手書きメモを理解し、ユーザーに対して最適な動作を自動的に行なう。「時間についてメモを書いたら、アポイントがあると認識し、リマンダーが必要かを聞いてくれる」(高橋氏)。現状は英語版になるが、今後は日本語にも対応していくという。

付せん紙に書かれた手書きメモを自動認識し、ユーザーのアクションに応じたサジェスチョン

 続いて高橋氏は手書きアプリの代表格であるOneNoteを取り出す。OneNoteの「シェイプ」の機能を使えば、ラフに書いたモノも自動整形される。また、数式を手書きすれば、問題を解き、解法まで教えてくれる。「微分とか、もう忘れていますよね。中高生のお子さんのいる方は、絶対に教えないくださいね」と高橋氏は聴衆に注意喚起する。

数式を書くと、答えまで出してくれる

 さらにWordでは、段落に対してペンで×を描けば、削除でき、マーカーで囲えば全体が自動的にマーキングされる。また、「Impliplay」の機能を使えば、矢印で示された段落の移動指示を時系列で追うことも可能だ。「ドキュメントを作る時は、キーボードとマウスが最強。でも、添削する時はペンの方が効率的です」と高橋氏はアピール。確かに手書きを自然にデジタルに溶け込ませた用法と言えるだろう。

 高橋氏は、Windows 10の画面をContinium経由でSurfaceHubのモニターに出力。「IT HERO」に続くテーマを決めるという設定で、別部屋の澤氏をSkypeで呼び出し、そのままミーティングする。高橋氏は、「ファイルを送信するとか、時間を設定する必要なく、会議ができる。Windows 10の新しい機能を使って、イノベーティブなミーティングをしていただきたい」と語り、舞台を降りた。

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