イベント取材でドバイに行きました。ドバイのスマートフォン人気は先進国と変わらずで、iPhoneはもちろんのこと最近はファーウェイも大きな人気。
もちろんシェアトップを走るサムスンや、ライバルのLG、そしてHTCが意外と頑張っています。また、中堅どころだと、アルカテルが結構な数のモデルを出しているなど、メーカー間の競争は激しそう。
比較的SIMフリースマホが買いやすい国・ドバイ
ドバイではスマートフォンはSIMフリーで販売されているので、キャリアだけではなく家電量販店でも単体で売られています。
量販店は大手もいくつかあり、ドバイ市内のショッピングモールを中心に展開しています。また鉄道の駅にも店を構える量販店があったりと、ドバイはスマートフォンの買いやすい都市と言えます。
ドバイ市内の移動は鉄道=メトロが便利なのですが、訪問した2016年10月は各駅にこんな広告が目立っていました。
エントリークラスの製品でしょうが、単体で399ディルハム、約1万1300円とかなり安い製品です。しかも、色はドバイの人が好きそうなゴールド。そして、4Gにきちんと対応。さらには、アクティビティートラッカーも出していて499ディルハム、約1万4100円とスマートフォンより高いんです。
でも、この2つのセットが599ディルハム、約1万7000円とお買い得。なかなかアグレッシブなプロモーションを行なっているこの広告には「Xtouch」のブランド名が記載されています。
大手におされつつも製品は充実している「Xtouch」ブランド
このブランドを調べてみると、メーカー名はTecSync Technology。中東やアフリカを中心に製品展開しているメーカーで、ドバイでは低価格機を中心に人気だそうです。
スマートフォンは公式ページを確認してみると、20機種以上がラインアップされています。かなりの数を用意して低価格機で戦っているようです。
では、実際にどんな機種が販売されているのでしょうか? ドバイの家電量販店をさっそくチェック。
Xtouchのスマートフォンはさすがにブースの端の方に置かれていますが、だいたい3機種から5機種が取り扱いされているようです。何せ大手メーカーも多数のモデルを出していますから、Xtouchのスマートフォンは残念ながらあまり数を置いてもらえないのかも。
そんな中で、一番目立つように展示されいてたモデルがこちらの「Unix」です。最大の特徴はリアとフロントどちらにも1300万画素カメラを搭載。セルフィーに強いモデルのようです。
XtouchにはこのUnixより上のモデルもあるのですが、価格の高いモデルは大手メーカーの製品との競合が厳しいので、量販店としても売りにくいのかもしれません。
このUnixは786ディルハム、約2万2200円ながらもカメラ機能を強化しており、悪くない製品です。オクタコアのMT6753、メモリー2GB、ストレージ16GB、5型HD解像度(720×1280ドット)ディスプレー、指紋認証機能と、スペックは価格相応でしょうか。
なお、「サプライズパッケージ」が付属していて、自撮り棒やカメラ部分に取り付けるレンズなどが利用できます。
また、製品パッケージが山積みされ、「2台目にもいいよ」って感じで売られていたのが「A2」「A3 LTE」の2機種です。
A2にはLTEの表記がありませんが、こちらもLTE対応。どちらもパッと見の外見は変わりませんが、本体サイズはほぼ同等、スペックもかなり似ています。
価格はA2が299ディルハム、約8500円。A3 LTEは定価499ディルハムが349ディルハムと3割引きで約9900円。
価格は激安ながらも、ボディーは金属製で質感は悪くありません。左右のフレーム一杯に広がったディスプレーも見やすそうです。
MT6735P(1GHz、クアッドコア)、メモリー1GB、ストレージ16GB、5型HD解像度(720×1280ドット)ディスプレー、背面1300万画素/正面500万画素カメラなど、価格相応のスペックと言えるでしょう。
なお、LTEの対応バンドがB3だけという思い切った割り切り仕様です。SIMスロットは2つ備えています。
両モデルの差は背面の指紋認証センサーだけで、A2には備わっていません。その部分以外のスペックはバッテリー容量が2800mAhであることも含め、全く同一です。
セット販売はナイスアイデア
ウェアラブルデバイスとあわせて存在感を増していくかも
そして、メトロの駅構内で見かけた広告の、アクティビティートラッカーとのセットも売っていました。
お店の人によるとやはりこれがいま一番売れているとのこと。アクティビティートラッカーを単体で買う人って、スポーツが好きな人なのかもしれませんよね。なかなか買う機会が無いケースが多いでしょうが、こうしてセットで売るのはいいアイディアかもしれません。
Xtouchブランドの製品はスマートフォンだけではなく、実はこのセット売りのアクティビティートラッカーの他にも、スマートウォッチが各種販売されています。
3G内蔵の「Wave」、Einkをディスプレーに採用した「Xwatch 04」など、なかなか興味深い製品がそろっています。こりゃ意外と侮れないメーカーなのかもしれませんね。
ブランド力がまだ低いことから、大手メーカー品には無い隙間を狙った製品が多いようですが、数年内にはドバイでシェア上位を争うメーカーに育っているかもしれません。
ドバイはヨーロッパへ行く乗り継ぎ便の飛行機の寄港地のひとつでもあります。ドバイに立ち寄ることがあったら、Xtouchのスマートフォンをぜひチェックしてみてください。
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