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棚前行動の分析も可能に

店舗で商品を手にするとPepperが多言語案内、実証実験へ

2016年10月21日 12時00分更新

文● 川島弘之/TECH.ASCII.jp

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 日本マイクロソフトとSBクリエイティブ、および資生堂が、店頭で手にした商品情報をタイムリーに提供し、なおかつ顧客の棚前行動も把握・分析するIoTソリューションの実証実験を行う。

 実証実験では、SBクリエイティブが提供する「インテリジェント・ラベル」とPepperを連携させる。インテリジェント・ラベルは、店舗の商品棚にマイクロデジタルパネルを取り付け、インターネット経由でそれぞれの商品情報をタイムリーに発信するとともに、モーションセンサー「Kinect for Windows」を連携させることで、顧客の棚前行動も把握・分析できるというもの。今回は上記機能に加え、Pepperと連携させることで多言語でのサービス展開も可能にする。

 実際には、顧客が近づくと、インテリジェント・ラベルのモーションセンサーによって検知し、Pepperによる顧客対応が開始される。その際、顧客の発話言語をPepperが判別し、インターネット経由で「Microsoft Azure」上に情報を送り、インテリジェント・ラベルに表示されるコンテンツとPepperの言語を自動で切り替えるという。対応言語は日本語、英語、中国語。

インテリジェント・ラベルとPepperの連携による多言語対応イメージ

 モーションセンサーは顧客が接近したことだけでなく、顧客がどの商品を手に取ったかまで分かるため、その情報をMicrosoft Azureに送ってデータ分析したり、マイクロソフトのAI技術である「Microsoft Cognitive Services」や「Azure Machine Learning」を活用し、Pepperと共有される。Pepperはその商品情報を顧客に伝え、商品の理解と購入の後押しを行う。

 さらにAI機能を強化することで、これら一連の対応を通して得た顧客属性、行動パターン、感情などに基づき、どのような顧客対応が購買行動につながるのか、理解することも可能になるという。

 第1号として、サンドラッグ池袋東口駅前店にて実証実験を行う。

サンドラッグ池袋東口駅前店

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