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信頼もコスパも大事! Kingstonのビジネス向けSSDを試す

2016年10月22日 11時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII.jp

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コントローラーからの熱は
メタル筐体全体で放熱

 4ヵ所のいじり止めタイプの六角星型(トルクス)ネジを外して分解すると、Phison製コントローラーの「PS3110-S10」とDRAMキャッシュ、Kingston刻印が入ったNANDフラッシュが見てとれ、コントローラー部には熱伝導シートが貼られており、メタル筐体全体で熱が放熱される形になっている。

 ビジネス向けをうたうだけに、NANDフラッシュメモリーに熱対策が施されていないのは残念だが、この点はパフォーマンス計測時にチェックすることにしよう。

蓋を外した「SKC400S37/256G」。コントローラー部には熱伝導シートが取り付けられており、メタル筐体全体で放熱する仕組みになっている

基板表面にはコントローラーとDRAMキャッシュ、8枚のNANDフラッシュメモリー配置

基板裏面には8枚のNANDフラッシュメモリーを搭載

Phisonのクアッドコアコントローラー。刻印は「PS3110-S10-X」だった

「SKC400S37/256G」のDRAMキャッシュは容量256MBで、メモリーチップはNANYA製DDR3L-1600の「NT5CC128M16IP-DI」が採用されていた

 KingstonはNANDやメモリーチップ自体の生産は行なっていないが、NANDチップ上の刻印は自社型番で、「FD16B08UCT1-DC」になっていた。

 データシートがないため詳細は不明だが、15nm MLC NANDフラッシュメモリーなのは、Kingstonに問い合わせて確認しているので安心してほしい。

MLC&「PS3110-S10」を採用した「KC400」の実力をチェック

 ここからは「KC400」のパフォーマンスをチェックしていこう。実行したベンチマークソフトは「AS SSD Benchmark 1.9.5986.35387」、「ATTO Disk Benchmark 3.05」、「CrystalDiskMark 5.1.2」、「HD Tune Pro 5.60」の4種類(実行順)。

 計測は別に用意したSSDからOSを起動し、「SKC400S37/256G」にはデータがなにも書き込まれていない状態で実施している。なお、テストに使ったPC構成は以下の通りだ。

テスト環境
CPU Intel「Core i7-6700K」
(4GHz/TB時4.2GHz、4コア/8スレッド)
マザーボード ASUS「Z170M-PLUS」
(Intel Z170 Express)
メモリー G.Skill「F4-3000C15Q-32GRK」
(PC4-24000、8GB×2)
SSD Samsung「SSD 950 PRO」(M.2 512GB)
Kingston「SKC400S37/256G」(SATA3、256GB)
電源ユニット Seasonic「SS-750KM」
(750W/80PLUS GOLD)
OS Windows 10 PRO(64ビット)

「SKC400S37/256G」のCrystalDiskInfo

圧縮率に関係なく安定したリード・ライト性能を発揮

 まずは「AS SSD Benchmark」で、「SKC400S37/256G」の基本性能と圧縮率の影響をチェックしていこう。

AS SSD Benchmarkの結果。シーケンシャル、ランダムともに悪くない結果になっている

ファイル容量の大きなISOファイルのコピーなど、実使用に近いパフォーマンスを計測する「Copy-benchmark」の結果

「Compression-Benchmark」の結果

 シーケンシャルはリード・ライトともに500MB/secを超え、ランダム「4K-64Thrd」もリード388MB/sec(9万9435IOPS)、ライト330MB/sec(8万4568IOPS)の良好なアクセス性能を発揮している。総合スコアはメインストリーム向けSSDに多い1100スコア台を超える、1240スコアを出している。

 「Copy-benchmark」の結果も良好で、「Program」が300MB/sec、「Game」が374MB/secだ。

 また、圧縮率の影響を確認できる「Compression-Benchmark」でも、リード・ライトともに、ほぼ500MB/sec台を維持する非常に安定したグラフになっており、「KC400」は圧縮率の影響は受けないことがわかる。

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