個人ユースだけでなく、みんなで見たり、使うことが考えられるモニター一体型PC「ESPRIMO WF1/X」。テレビ放送やネットブラウジングを行なうのはスムーズにできるが、はたしてPCとしてのポテンシャルはどのようになっているか。今回レビュー用にお借りしたマシンのCPUはインテル Core i7-6700Tのため、それほど非力ではないと思われる本機について、その快適さを測るためにベンチマークテストを行なった。ではそのテスト結果を見てみよう。
CINEBENCHでCPU負荷テストを行なう
まずは3Dグラフィックのレンダリングなどのベンチマークテストが行なえる「CINEBENCH」。このソフトではCPU性能などを測ることができる。ベンチマークのスコアは下記のような結果となった。
グラフィックスAPIのOpenGLは41.31ポイント。またCPUの性能テストでは697ポイント。OpenGLについては少し心許ないが、CPUにはやはりインテル Core i7-6700Tを搭載している分、高い数値が得られた。
PCMark 8によるパフォーマンスチェック
総合系ベンチマークソフト「PCMark 8」は通常作業などのパフォーマンスをチェックするためのソフト。今回はブラウジングやビデオチャットなどの通常作業のパフォーマンスを測る「Home」、3Dゲームや画像処理ソフトなどのパフォーマンスを測る「Creative」のチェックを行なった。
スコアは「Home」が3382、「Creative」が4053となった。通常行なうような作業については特に重いということはないだろう。しかし、グラフィックはCPU内蔵なので、やはり画像処理などの作業は厳しい感じだ。
3DMarkによるパフォーマンスチェック
CPU内蔵のIntel HD Graphics 530のため、3D性能は厳しいことが予想される。そこで、GPUのパフォーマンスを測るため、3DMarkによるテストを行なった。
スコアは「Fire strike」が766、「Sky diver」が3934となった。やはり少し低いポイントだが、最新鋭の3Dグラフィックスを使うようなゲームをしないのであれば特に支障はないだろう。
「ドラゴンクエストX」ベンチマーク
ここまでの結果を踏まえながら、実際にゲームを行なった場合のパフォーマンスを見てみよう。おなじみの「ドラゴンクエストX」ベンチマークでは、1980×1080の解像度で標準品質と最高品質で計測した。
標準品質・最高品質ともに快適という結果は出なかったが、それほどストレスを感じずにプレイできるだろう。今回は1920×1080でテストしているので、解像度を下げればさらに快適にプレイできる。
「ドラゴンズドグマオンライン」ベンチマーク
こちらも高いグラフィックス描画能力が求められる「ドラゴンズドグマオンライン」ベンチマーク。全画面表示で1920×1080の解像度で計測した。
このベンチマークテストでは、標準品質で設定変更が推奨されてしまった。そこで解像度を落として再度テストしてみたところ普通という評価となった。大きな画面でプレイしたいのはやまやまだが、快適なプレイのために少し低い設定にすることが求められる。
「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド」ベンチマーク
高いグラフィックス描画能力が求められる「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド」ベンチマーク。全画面表示で1920×1080の解像度、DirectX 11で計測した。
このベンチマークテストでも標準品質で設定変更が求められる結果となった。こちらも解像度を落とした結果、やや快適という評価まで上げられることができたので、3Dグラフィックスの高い処理を求められるアプリについては、解像度を上げて対応するのがいいだろう。
全体の感想としては、みんなの中央に置いて使うために、ちょっとした持ち運びなどをしやすいように考えられているPCながら、通常の作業についてはCPUパワーもあり、快適に使えるマシンである。また、メールやネットといった一般的な使い方においては特に問題はないので、3Dゲームなどをせず、テレビも兼用して使いたいという人は選択肢の1つとして検討してみてもいいマシンだ。