無水エタノールはけっこういいかも?
次に精製水と同じく、多くの要望があった無水エタノール。食器の洗浄から臭い取り、ヒートシンクのしつこい汚れにまで対応するほか、水で希釈すれば消毒にも使えてしまう。夏場であれば水とハッカ油と混ぜて、虫除けスプレーの材料にもなるため、これも便利なアイテムだ。
「ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情」でおなじみ大原雄介先生からも、ときどき120%思いつきの案が届くこともある。
@necamax 思ったんだけど、CPUソケットの周りだけ軽く防水しといて、液体(沸点考えるとそれこそエタノール?)を滴下するってのは?適切な量ならうまく蒸発して、その際の気化熱で冷却できるっしょ?適切な量をどう見出すかがキーだけど。あとエタノール蒸気が部屋に充満するが。
— Yusuke Ohara/大原 雄介 (@YusukeOhara) 2016年8月25日
無水エタノールは保管ルールに記載されているように、静電気など着火の要因に注意する必要がある。起動した状態で浸けた場合、まずそういったことは起きないのだが、念のため、USB電源駆動する部分を活かして、屋外で簡易実験するといいだろう。編集部で実行した際は、いちおうバケツをいくつか用意しておいた。
今回は簡易検証なのでフタを用意しておらず、またシールなど無水エタノールの影響を受けるようなものの除外も実行していない。後述する冷却性能からすると、密閉性の確保ができれば、アリな液体になる。
常用性の検証として、Youtubeの動画を再生してみた。動作云々よりも、CPUの温度変化を見る目的になるが、アイドル時35~36度の状態から、約1時間の連続再生直後で39~40度と、軽い負荷で数時間使用するのであれば、問題のない傾向になった。
次回はCore m版の空冷テスト!
2回に渡り、PCを破壊しかねない実験を許してくれた「ありがとう、某社さん!」な展開だったわけだが、次回はCore m版スティックPCこと、「STK2M364CC」のテストに入る。まずは大気中での冷却性能をチェックしつつ、SoCとして採用されたCore m3-6Y30の性能を見ていこう。
この連載の記事
-
第4回
PCパーツ
Core m版スティックPCには油没冷却がとても効果的!! -
第3回
PCパーツ
Core m版スティックPCをファンレス運用! アイドル時でも不安になる熱さ -
第1回
PCパーツ
スティックPC複数台を使って普段できない実験にチャレンジ -
第-1回
PCパーツ
破損覚悟のIntel Compute Stick大改造実験 - この連載の一覧へ