2年に1度のカメラの祭典! Photokina2016レポート 第14回
マイクロフォーサーズの最高峰を目指す!
4K60P撮影を実現! パナソニック「GH5」開発者に直撃インタビュー
2016年09月30日 12時00分更新
バリエーションが豊富になってきた
マイクロフォーサーズのレンズ
これまでもPhotokinaではGHシリーズの発表が続いており、2008年にGH1の予告、2010年にGH2、2012年にGH3、2014年の半年前にGH4をそれぞれ発表。今回はGH5の開発発表が行なわれたが当初17年で考えていたが、今回思いを伝えたくて開発発表に至ったそうだ。
同じマイクロフォーサーズ陣営のオリンパスが、「OM-D E-M1 Mark II」を発表したのに加え、新しいレンズとして「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm 1:4.0 IS PRO」を発表。
F4通しで高倍率ズームとしつつ、マイクロフォーサーズの特徴を生かしたコンパクトサイズを実現。井上氏は「あれはやられた」と笑い、新レンズのスペックに井上氏自身が驚いたようだ。
パナソニックには「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm/F4-6.3」があり、オリンパスのレンズと合わせて12~400㎜(35mm判換算24~800㎜)を2本で、しかもコンパクトに実現できることになる。
これはマイクロフォーサーズの大きなメリットの1つだ。井上氏は、マイクロフォーサーズに参加しているコシナやシグマなどのレンズメーカーの製品も増えたことで「バラエティが増えてきた」と歓迎する。
マイクロフォーサーズはこうしたサードパーティーのレンズが参画しやすくすることも目的としており、当初の狙い通りの状況だが、パナソニックとしては「まだまだやることはある」と井上氏。
大口径のズームレンズなどのラインナップをそろえてきたものの、より明るいレンズももっとそろえる必要があると話し、さらなるレンズの拡充を図る考えだ。
同時に、レンズリニューアルも実施していく計画で、特に「手ブレ補正の方式も時代を経て新しくなり、Dual I.S.に非対応の古いレンズでリニューアルもやっていかなければならない」(井上氏)。
マイクロフォーサーズは、センサーサイズがほかのレンズ交換式に比べて小さいことでレンズの小型化が可能になるというメリットがあるが、高画素化で画素ピッチが小さくなることのデメリットも発生する。
井上氏は、現時点でユーザーが必要な画素数は2000万画素程度とみて、当面は高画素化をむやみに追及しない意向だという。
同じマイクロフォーサーズのオリンパスも像面位相差AFを活用したAFシステムを提案し、像面位相差AFがミラーレスカメラの標準的な機能になっている。
井上氏自身は「像面位相差は考えていない」と断言。特に動画撮影時の位相差AF方式の構造を持つことの足かせを問題視しており、現在同社が提供する「空間認識AF」で「像面位相差AFを超えるぐらいの速度が出せるようになっている」ため、必要ない、という認識だ。
この連載の記事
-
第13回
デジカメ
ハッセルブラッドがなつかしいカタチの新プロトタイプを公開 -
第12回
デジカメ
なぜソニーはAマウントにこだわるのか? ZEISSといっしょに考えた -
第11回
デジカメ
スピードを追求! オリンパス「E-M1 Mark II」の開発者に直撃インタビュー! -
第10回
デジカメ
Leicaの「ゾフォート」に富士の正方形Instax、ポラロイドのデジカメも触ってみた! -
第9回
デジカメ
シグマが超ド級のレンズを3本を発表、ブースを直撃! -
第8回
デジカメ
ニコンはアクションカム「KeyMission」シリーズ3機種を発表! -
第7回
デジカメ
富士フイルムの中判ミラーレスシステム「GFX」発表会レポ! -
第6回
デジカメ
オリンパスがフラッグシップモデル「OM-D E-M1 MarkII」を発表! 会場で実機チェック! -
第5回
デジカメ
ソニー、Aマウントフラッグ「α99II」はフルサイズ4240万画素で秒12コマ! -
第4回
デジカメ
パナソニックが手ブレ補正を強化したミラーレス一眼や高級望遠コンデジを発表 - この連載の一覧へ