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「誰でもできる空撮」が本当に実現

DJIの新ドローン、空飛ぶ自撮りカメラ化が進む「MAVIC」

2016年09月29日 18時56分更新

文● 行正和義 編集/ASCII.jp

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DJI MAVIC PRO(左:コントローラー/右:機体)

 DJI JAPANは9月29日、空撮ドローンの新モデル「DJI MAVIC PRO」を発表した。さらに進化した飛行機能に加えて折りたたみ式ボディを採用するコンパクトモデルだ。

 DJI MAVIC PROは4つのローターを持つマルチコプター型空撮ドローン。同社従来機のDJI Phantomシリーズなどと同タイプながら、Phantomよりも若干小さなボディを採用する(プロペラ径は8インチ、Phantomシリーズは9インチ)。さらに特徴的なのはローターアームとプロペラがすべて折りたためる構造を採用している点で、折りたためばA4用紙よりも小さくなる(約全長198×幅83×高さ83mm、743g)。

機体デザインは一般的なマルチコプターだが、折りたたんだ際に重なるように前後のアームは高さが異なっている

折りたたんだ状態は非常にコンパクト、「ポケットに入る」はやや大げさだが500mlペットボトル大と言っても過言ではない 

 コンパクトながら空撮ドローンとしての機能はPhantomシリーズから省略されておらず、逆に進化が進んでいる。Phantomシリーズ同様に、機体下面前端には3軸ジンバル付きカメラ装備。カメラは4K/30fpsのほか、1200万画素相当の静止画も撮影でき、ワイヤレス伝送機能によってコントローラーにセットしたスマホで飛行中の映像を見ることができる(スマホ画面上の操作で各種のコマンドを機体に送ることも可能)。

前部には3軸ジンバル付きのカメラを装備、半球状のガードが付いているが、画像の鮮明さを優先するならば取り外すことも可能

折りたたみ機構や小型なコントローラーもあって、フルセットでもコンパクト。一式が入るバッグ(左奥)は普通のデイパックよりもひとまわり小さい

 自律飛行モードは大きく強化されている。自動離陸や自動着陸、離陸地点への自動復帰といった機能はPhantomやINSPIRE 1などで採用されているが、とくに画像認識を用いた撮影が新しい。手元のスマホ画面で映像を確認、画面内にある人の姿を認識し、人が前後や左右に動けば自動的に機体が追従して画面の中央になるように位置取りする。

画像認識による自動飛行はかなりの精度、画面内にいる人を認識してしっかりと追従飛行する

飛行の安定感はなかなかのもので、デモンストレーションでもいったん浮上すれば空中にぴたりと止まっている(三脚モードと呼ばれる高度と方向以外は固定されるモードもある)

 また、機体位置はそのままで人に向けて機首(とカメラ)を向けるモードも装備。さらに面白いのはジェスチャー自撮り機能で、スマホでモードに入れた後、MAVICに向けて両手を開いた後に指で四角を作れば3秒後に静止画を撮ってくれる。これらの機能はコントローラーでの操縦を行なわなくてもスマホ操作だけで可能ということもあり、自撮り用ドローンとして楽しむこともできそうだ。

追従飛行や撮影などの各種設定はスマホ側から行なう。ISO感度など細かな設定もできるようだ

自撮りの際のシャッターのトリガーとなるジェスチャーはこれ 

 撮影以外の飛行機能も強力で、GPSや加速度/ジャイロ/地磁気/超音波高度計などのセンサーに加えて、前部カメラとセンサーにより障害物を検出、自律飛行時にも樹木にぶつかることはない。また、新たに高度追従飛行機能を装備し、地形にかかわらず一定の高度を飛行できるようになった。また、2.4GHzワイヤレス通信機能も強化されており、見通し4km程度まで飛行可能。

コントローラーは非常にコンパクト、従来機のような本格ラジコン用プロポというよりもオモチャ用プロポのようだ

手前側が両側に開いてスマホをセットできる。無線飛距離を確保するツインアンテナ(Phantomシリーズと同様)もあって非常にメカメカしい 

 また、VRゴーグルのようなFPVグラスも発売される。単なる映像を見るためのゴーグルではなく、ゴーグル側面にはタッチパネルも用意しており、スマホで操作する場合と同程度の機体の操作も可能という。飛行時間は27分。飛ばすための最小セット(機体+コントローラー)が11万9800円、予備バッテリー2個とキャリングケース付きセットが15万5800円。

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