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質感から飛行性能までをチェック

Mavic Proを屋内で飛ばすと日常風景がSF映画みたいに!

2017年04月02日 11時00分更新

文● 田沢/ASCII

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 2016年10月に発売したDJIの個人向けドローンMavic Pro。直販サイトでは12万9800円で販売しており、折りたたみ式のコンパクトボディーと4K動画を撮影できるカメラ性能がウリだ。本記事ではMavic Proの写真と屋内でのフライトの様子を中心に紹介する。

携帯性と独創的なフォルムが魅力

折たたみ時

 折たたみ時のサイズは高さ83×幅83×奥行き198mmで、バックにも収まるコンパクトサイズだ。旅先でのドローン撮影などにはこの携帯性が重宝するだろう。アームやプロペラがピタッと1つにまとまったフォルムが美しく、ボディーのマットな質感の肌触りが気持ちいい。

Phantom 4と比較するとコンパクトさは一目瞭然

 重量は734gで、Phantom 4(1380g)と比べ大幅な軽量化を果たしている点も見逃せない。

展開時

前方プロペラから下に伸びるランディングギアにはアンテナが内蔵されている

 機体を展開する際は、前後のアームを広げる。折たたみ時に重なるようにアームの高さが前後で違っており、展開すると前方に向かって上向きになっている。前にぷっくりと膨らんだ球面のジンバルカバーは、「機動戦士ガンダム」に登場する「ボール」のようで可愛らしい。

 機体後方の下部にある白い部分が「ステータスインジケーター」だ。フライト中には色と点滅で機体の状況を表示する。

移動中は写真右のようにステータスインジケーターが緑色に素早く点滅、低バッテリー時には赤色に点滅する

 バッテリーは機体上部にあり、展開時に両側のボタンを押して取り外す。容量は3830mAhで、重量はおよそ240g。バッテリー駆動時間は、公表値で最大飛行時間およそ27分としている。

 機体前方下のカメラは高精度な3軸ジンバルとEIS(電子手ぶれ補正)を搭載。有効画素数1235万画素で、視野角78.8度 28mm(35mm 判換算)f/2.2レンズを搭載。ISO感度は動画では100~3200、写真では100~1600。

送信機

スマートフォン接続時

 Mavic Proの送信機はフライトと撮影に必要な要素はきちんと抑えており、機体を操縦するコントロールスティックはもちろん、カメラのズームイン/ズームアウトする5Dボタンやカメラのチルト制御ができるジンバルダイヤルなどを備えている。スマートフォンとの接続は下部のクランプを開いてセットする。端末に合わせてLightningとmicroUSB Type-B/Type-Cにコネクターを付け替えて接続する。

 また、付属の送信機を使用せずに、スマートフォンなどの端末から専用アプリでMavic Proを操作できる。旅行などで荷物を最小限に抑えたい場合は、機体とスマートフォンだけにまとめる選択肢もアリ。

スマホのスライドで離陸! 屋内フライトに挑戦

 実際に屋内のフロアにてMavic Proでフライトしてみた。自動離陸機能を使用することで自動で1.2mまで機体が上昇し、ホバリングする。これは操縦に慣れないドローン初心者にはうれしい機能だ。自動着陸機能も備えている。

横にスライドして自動離陸



 ホバリング性能は安定しており、水平に高度を保ったままその場で回転させてもふらつきなどはなく逆回転にもシームレスに反応した。

 前方センサーが機能していると、機体前方1mほどの位置に障害物がある状態ではコントロールスティックを前方に倒しても機体は前進しなかった。このセンサー機能は屋内でフライトする際には非常に心強く感じた。しかし、後方にはセンサーは搭載されていないので後方移動する際は気をつけてほしい。



YouTubeやFacebookなどでもライブ配信ができる

 Mavic Proには「ポジショニングモード」と「スポーツモード」という、2つのフライトモードがある。ポジショニングモードはGPSと前方/下方のビジョンシステムを利用して障害物を避けて安定したフライトができる。

 ポジショニングモードではスマホのタップ操作で機体を目的の方向に飛行できる「タップフライ」機能を利用でき、目的地まで障害物などを避けながら安全に移動してくれる。そのほかにも、人や動物を自動的に判別して追尾する「アクティブトラック」機能も備えており、遊んでいる子供やペットなどを撮影する際にも最適だ。バッテリー残量が50%以上でないとこれらの機能は使えないので注意してほしい。

 スポーツモードは機体の位置決めにGPSを利用。前方/下方のビジョンシステムが無効になるが、機体の応答性が最適化されてスティックをわずかに動かしただけでも機体が大きく移動するという。今回、室内での試用がメインだったので、スポーツモードを利用することはできなかった。

嬉々とした表情でMavic Proを操縦する編集部のラッキー橋本

 遊んでみると、未来的なドローンを上昇下降や移動方向など自分の意のままに操縦できることに興奮を覚えた。Mavic Proがフライトしているだけで、普段見慣れた風景もSF映画のワンシーンのように感じる。操縦に夢中になっていると、20分そこそこの時間があっという間に過ぎたように感じた。余裕を持って楽しみたいのならば、別売りのバッテリー(1万584円)を購入しておくべきだろう。

 Mavic Proへの要望があるとすれば、カラバリをグレー以外もラインアップしてほしい。折りたたみ式で変形ロボットのようなギミックなので、レッドやブルーといったカラーリングのMavic Proがフライトしている光景はさぞかしカッコイイだろう。「PHANTOM 4中国・春節エディション」のように、限定でも良いのでポップなカラーリングを展開すれば女性やライト層などの購買意欲も高まるのではないかと思う。

 Mavic Proのアームとプロペラが一体となる携帯性とフォルムは魅力的で、安定してホバリングするフライト性能や衝突を防ぐセンサーが心強かった。旅先に持っていきたい小型ドローンとしても、ドローン初心者の入門機としてもおすすめだ。

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