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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」第129回

Yosemiteへの旅、ケータイの電波が通じない4日間

2016年09月06日 18時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII.jp

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ヨセミテのランドマークとも言えるハーフドーム。この絶壁を上るというのだから、クライマーには脱帽です。ちなみにOS Xでは、Yosemite、El Capitanと、ヨセミテの地名が使われていました。最新版macOS Sierraは、ヨセミテを含むシエラネバダ山脈からです

 9月になりました。サンフランシスコでは、最初の2週間だけでも、Box、GitHub、Oracleなどのテクノロジー企業が年次カンファレンスを開催し、オマケに、うすうす予測していたとはいえ、AppleのiPhone発表イベントも9月7日の語呂合わせでセットされました。

 忙しくなることはわかっていたので、8月の最終週は休暇として、ロードトリップでヨセミテ方面へと出かけました。今回は、ヨセミテ国立公園を通り抜けて、東側のモノ湖、マンモスレイクス周辺まで足を伸ばしました。1日の走行距離はだいたい180マイル(288km)前後を4日連続で走破するというラリー。

 クルマ好きでドライバーを務める筆者はわりと楽しいのですが、同乗者は、毎日3時間以上のドライブの時間にちょっと退屈してしまうのがロードトリップの難点ですね。というのも、道中は基本的にケータイの電波が通じないので、暇つぶしのチャンスもないからです。

ケータイの電波が通じない、久しぶりの経験
アメリカでは日本以上の不便に

 先月はiPhoneのガラスを割ってしまって、休日の数時間、街の中でスマートフォンがない状態を経験しました。日本ではさほど不便しないかもしれませんが、米国の場合、「Uberが呼べない」という決定的な移動不能状態を経験し、複雑な気分になりました。

 スマホ前提のシェアリングエコノミーは、スマホがなければそこに参加できないし、利用することもできません。あまりそういう機会もないかもしれませんが、スマホ次第で非常に脆弱なインフラであることを思い知らされる瞬間でした。

 それに対して、電波が通じない場所で4日過ごす経験は、さほどのストレスを感じなかったのが意外でした。電波が来ないだけで、スマホで調べておいた旅のメモや地図をEvernoteで確認することもできるし、写真やビデオも撮影できます。

 旅のメモを作っていなければ、スマホで情報を現地調達することはできないため、やはり困っていたかもしれません。準備、大切ですね。

 ただ、前述のシェアリングエコノミーとは違い、旅はスマホ以前から行なわれてきました。つまり、スマホがなくても、道標や各所で配られている地図などを用いれば、ちゃんと目的地にたどり着くことは可能だったからです。

 非スマホ時代のインフラはぜひ残るべきだし、スマホ世代もそういうインフラを利用する経験を養うと、ヨセミテの山中で絶壁を前に、絶望感に押しつぶされることもないでしょう。

意外に整っていた、電気自動車の充電設備

 筆者は結局、ヨセミテ手前、ヨセミテを超えたマンモスレイクス、そしてヨセミテの中と、およそ180マイル間隔で3泊しました。それぞれのホテルでは一応Wi-Fiが通っており、また冬のリゾート地であるマンモスレイクスではT-Mobileですら、LTEがバリバリと入る環境でした。

 そのため、夜ごとに宿で翌日の情報を調べることもできました。ただドライブでヘトヘトで、ネットを使って何かするほどの気力は残っていなかったのですが。

 面白かったのは、電気自動車の充電設備が、各宿に用意されていた点です。初日と3日目の宿には、バークレー周辺でもよく見かける、カードをタッチして充電できる設備があり、2日目のマンモスレイクスでは、Teslaが設置した電気自動車の充電設備がホテルの駐車場に用意されていました。

今後はWi-Fiと同じく、電気自動車の充電設備も宿泊施設の必需品になるのでしょうか

 BMW i3や日産リーフだと航続距離80~100マイル(約128~160km)なので歯が立ちませんが、Teslaの最も低価格のModel S 60なら、航続距離200マイル(320km)なので、毎日の充電で今回の旅はほぼ成立していたことになります。裏を返せば、航続距離のレンジで旅をプランしなければ、山中で動けなくなってしまうわけです。

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