日本HPからモバイルノートの新製品「HP EliteBook Folio G1/CT Notebook PC」が発表された(法人向け、個人向けのどちらでも購入可能)。フルHDまたは4K表示の12.5型ディスプレーを搭載しながら、狭額ベゼルの採用やマザーボードの小型化などによって、クラス最小ボディを実現しているのがポイント。今回はオプションで用意されている2種類の専用ドッキングステーションとともに製品を試すことができたので、それらの使用感を含めて同機種の特徴や使い勝手を紹介していこう。
1kgを切る堅牢なアルミ削り出しボディを採用
「HP EliteBook Folio G1/CT Notebook PC」シリーズは、CPUの違いによって3モデルが用意されている。そのうち、Core M3とCore M5を搭載したモデルはフルHD(1920×1080ドット)表示対応の液晶ディスプレーを採用しており、Core M7を搭載した最上位モデルはタッチ対応の4K UHD(3840×2160ドット)液晶ディスプレーを採用している。今回試したのはCore M5搭載のフルHDモデルで、筐体のデザインや質感、装備するインターフェースなどは全モデル共通だ。
「HP EliteBook Folio G1/CT Notebook PC」本体を手にしてまず印象に残ったのが、その質感の高さ。アルミ削り出しのユニボディは継ぎ目がなく、エッジ部分にダイヤカットが施されているなど、細かいところまでこだわったデザインが目を引く。本体は最厚部でも約12.4mmという薄さで、マチ幅の狭いバッグにもスッキリ収納することが可能。質量は約970g(4Kモデルは約1.07kg)と、12型以上のノートとしてはハイレベルな軽さ。
これだけ薄く軽いのに剛性は高く、多少力を加えた程度ではビクともしない。日本HPによれば、米軍調達基準に沿った12項目(高温、低温、高度環境、急激な温度差、塵砂、凍結・解凍、落下、振動、衝撃、超低温環境など)の試験をクリアしているとのことで、ラッシュアワー時の電車に乗る際も比較的安心して持ち運べそうだ。
液晶ディスプレーは12.5型のIPSパネルを採用し、解像度は1920×1080ドット。ざっくり計算すると、精細度は176ppi程度になる。よく見れば肉眼でも液晶の画素を認識できるが、一般的なノートPCの液晶としてはかなり画素密度が高い。そのため、画像などが写真プリントしたものと遜色ないくらいきめ細かく表示される。
液晶パネルはIPSのため視野角が広く、斜めから見ても色の変化はきわめて少ない。しかもディスプレーは180度まで開けるため、打ち合わせなどで対面相手に画面を見せながら説明する際に非常に使いやすいだろう。ディスプレーの角度は0~180度の間で無段階で調節でき、しかもどの角度にしても自重や揺れで倒れてしまうことがなく、安定して使用できた。キーボードとディスプレイの重量バランスとヒンジトルクの調整が絶妙で、電話をかけながらでも片手で開ける点もモバイルワーカーには魅力的なポイントだろう。ここまで開きやすく、さらにヒザの上に載せて安定して作業できるなら、電車や飛行機の中でも快適に使えそうだ。
「HP EliteBook Folio G1/CT Notebook PC」のキーボードはアイソレーションタイプのもので、キーピッチは約18.7mm。本体の薄さにもかかわらずキーストロークは約1.3mmあり、きちんとキーを押している感覚があるのはうれしいポイント。しかもこのキーボード、防滴設計になっており、万一水などをこぼしても故障につながりにくい。さらに「HP EliteBook Folio G1/CT Notebook PC」はバックライトが内蔵されており、暗所でキーの文字が光る仕組みになっている。しかも、消灯・低輝度・高輝度の3段階に輝度調整が可能という、プレゼン会場や飛行機内など照明を落とした環境で使用する機会が多いユーザーにはありがたい仕様なのだ。
このほか、「HP EliteBook Folio G1/CT Notebook PC」は高級オーディオブランドBang & Olufsenと協力して開発したスピーカーを搭載しているのも特徴のひとつ。スピーカーは本体底面に配置されており、低域から高音域まで豊かなサウンドを楽しむことが可能だ。