塩は海でできる。岩塩などもあるが、それもかつて海が陸地を覆っていた時の名残。生物は海から陸に上がるように進化してきたが、体内に“海”を残した。証拠に、胎内の赤ん坊を守る人間の羊水は、成分が海水に近いと言われている。身体を海に近づけるためには、塩が必要だ。
人間に不可欠な、塩。
記者は期間限定ショップ「世界のKitchenから 旅するキッチン」で、そんな話をききました。旅するキッチンは7月30日から8月21日まで表参道にオープンする、キリンの飲料ブランド「世界のKitchenから」の世界観を体験できるカフェ&ワークショップスペース。
世界のKitchenからの人気商品である「ソルティライチ」の味を決定づけているのは塩。そんなこともあってショップでは、塩と果物との組み合わせで塩の奥深さを学ぶというユニークな体験を提供します。
まるで塩バー! 10種の塩を自由に選んでフルーツに合わせる
日本人にとってスイカと塩の組み合わせがなじみ深いように、塩は果物の味を引き立てるもの。スイカならずとも様々な果物と組み合わせることができます。
旅するキッチンでは、桃、メロン、パイナップル、ぶどう、すいか、オレンジ、グレープフルーツと7種類のフルーツジュースを用意。各500円。これらに10種類の塩を自由に振り掛けることができます。
スイカこそわかりますが、メロンやパイナップルに塩をかけるとどんな味になるか、想像がつきますか?
記者は、パイナップルのジュースを選んで塩をかけてみました。塩は10種もあるので、どれを選ぶか迷いそうでしたが、オススメの果物との組み合わせが書かれているので参考にできます。塩は1種類に限らず、いろいろ試してみて大丈夫。ジュースが分けられるよう、少量のスプーンやコップが用意されています。
パイナップルにオススメと書かれていた「南の極み」という塩をかけたところ、風味がいっきに強くなったと感じました。パイナップルは酸味や甘味がもともと強いですが、塩をかけることで味の輪郭が鮮明に。
塩をかけることで劇的に全体の印象が強くなった、という感じです!
もうひとつパイナップルにオススメという「アドリア海の海水塩」をかけたところ、粒が大きいので食感がジャリジャリ。また違った印象になりました。塩によって変化があって面白いです。
ソルティライチのヒントになった「ローイゲーオ」が食べられる!
目玉メニューとしてソルティライチのインスピレーションになったという「ローイゲーオ」も提供しています。ローイゲーオとはタイの家庭料理でフルーツと塩と氷を合わせたスイーツ。各500円です。
ローイゲーオは“3種のベリー”、“リンゴとジンジャー”、“グレープフルーツとハチミツ”、“スイカとトマト”、“マンゴーとパイナップル”、“桃とローズヒップ”の6種類。見た目からしてフルーツポンチのように華やかで、夏にぴったり。
記者は「リンゴとジンジャーのローイゲーオ」を試食。塩味があることでリンゴの味が濃く感じられ、後味は塩でさっぱり! たっぷり汗を流した日に食べたくなる味です。炎天下の日に原宿に立ち寄ったら、オススメ。
超本気な大人向けワークショップを開催
驚かされるのはワークショップ。8月3日からからほぼ毎日、事前予約制で有料のワークショップを開催するのですが、その内容が超本気なのです。テーマは「塩」「ジャム」「ハーブ」と日によって異なるのですが、塩の場合、日本ソルトコーディネーター協会の青山志穂さんが講師を担当。塩の種類や製造方法などのレクチャーを踏まえた上で、塩にハーブやスパイスを調合する体験ができます。
てっきり夏休みのお子さん向けかと思ったら、本格的な調理もするために対象年齢は18歳以上。大人が、塩やハーブ、ジャムについてマニアックともいえる専門的な知識を学べるチャンスです。
大人の夏休みにいかがでしょう。
ショップ内は飲食やワークショップ以外にも、展示品が見もの。「世界のKitchenから」開発担当者が飲料開発のために世界中を飛びまわった際に見つけた調理器具や、実際に商品開発にあたって参考にしたという本が置かれています。
モロッコの蒸留鍋「クッターラ」は日本ではなかなかお目にかかれない貴重なものと思われます。塩と世界の調理器具を見るために原宿へ!
ナベコ
寅年生まれ、腹ぺこ肉食女子。特技は酒癖が悪いことで、のび太君同様どこでも寝られる。30歳になるまでにストリップを見に行きたい。Facebookやっています!
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