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午前2時、踏み切りに担いでいかなくてもOK

スマホで天体観測の時代がキタ!夏の夜空をタッチ撮影だ

2016年07月19日 11時00分更新

文● 飯島範久 編集●ASCII.jp

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月がしっかり見えるよう調整したあと、スマホを設置。しっかり写っていることを確認

ようやく日も暮れてきた。天体観測タイムに突入

 日も暮れてようやく天体観測タイム!

 今回は月を観測することにした。組立式スマホ天体望遠鏡に照準は付いているが月だと目標がわかりやく、位置合わせしやすい。カメラ用の三脚に設置したが、スマホを設置する部分が、ちょうどパンハンドルにあたってしまうので、通常とは逆にパンハンドルが奥になるように設置しよう。この状態でも角度調整は問題ない。

 まずは、肉眼でレンズから直接月が見えるように位置を調整。レンズ部分を動かしてピントも調整できるので、最適な位置に合わせよう。そのあと、スマホを設置すれば撮影が可能になる。レンズから直接覗いて楽しむのもいいが、スマホを使って子供たちと一緒に月の姿がくっきり見えると、いろいろウンチク話も語りながら楽しめるのがいい。

三脚の取り付けは、パンハンドルが奥側になるようにするのがポイント。そうしないとスマホ装着部分が干渉してしまう

 iPhone 6sで試してみたが、カメラアプリは自動で露出が合わないので、月をタッチして露出を合わせると、クレーターもくっきり。ちょっと拡大してあげればかなり大きく見られる。撮影はセルフタイマーを利用すると手ブレ防止になるのでオススメ。当然、動画も撮影できる。厚紙製で組み立て式だけど、このクオリティーは想像以上でかなり楽しめるはず。息子たちも大興奮だった。

ピントはレンズを覗きながらレンズ部分をスライドして調整できる

iPhone 6sで試したが、露出が合わないので月をタップして調整するとクッキリ写った

 月でも、ちょっと時間が経つと画角から外れてしまうので、その都度調整しよう。天体望遠鏡用の三脚だと周微動装置により微調整できるので楽だが、カメラ用の三脚でもネジをちょっと緩めてゆっくり動かせば十分でしょう。

 今回は、惑星の撮影には挑戦しなかったが、土星や木星の位置はスマホアプリですぐに見つけられる。月だけでなく惑星も観測できたら、自由研究のネタとしては非常に価値あるものになるハズなので試してみてほしい。筆者は、息子たちが小学校高学年ぐらいになったら挑戦してみたいな。

撮影した写真は、上下左右が逆さになっているので、180度回転させる

ベストショット。残念ながら満月ではなかったが、クレーターの凸凹もしっかりわかる

お子さんの自由研究題材に最適!

 かつてレンズに接眼して覗いていた小学生の筆者。すでに目も悪くなっていたので、ピントを合わせる微調整が必須だった。それが今では、眼鏡を掛けた人でもスマホの画面を覗きこめば月の模様が拝める世の中になった。しかも厚紙製で組み立て式だから、天体望遠鏡としては価格も安く、持ち運びも容易。スマホ世代の人たちが羨ましい限りだ。

 夏の自由研究として鉄板の天体観測。単に月や惑星を観測しました! というだけでなく、天体望遠鏡づくりから始められるという点がテーマの幅を広げて、しっかりした成果が得られると思う。

 組立式スマホ天体望遠鏡の価格は1万5250円。別途三脚は必須だが、カメラ用なら3000円台から売られている。自由研究用にと考えているのであれば、夏休みに入る前に入手しておくのが吉だ。

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