特定小電力無線を用いたSANタグを介護シューズに内蔵、離設検出や追跡が可能に
アキレスなど、認知症患者の徘徊早期検出・発見システム実証実験へ
2016年07月06日 19時54分更新
アキレスは7月6日、ツクイ、加藤電機と協業して認知症患者の「認知症徘徊検出・発見/見守りシステム<仮称>」の実運用試験を開始すると発表した。
高齢者などの認知症患者の徘徊する事例が増えているが、単なるネームタグでは身元確認はできても発見には繋がりにくいことから、徘徊の早期発見、早期捜索開始を可能とするシステムが求められている。
アキレスが開発した介護シューズに、加藤電機が開発した小型発振器「SANタグ」を装着、ツクイのデイサービス内にフェンス型中継器SANアンテナを設置する。アンテナはSANタグからの電波を常時検出しており、見守りエリアから出た場合は短時間で離設備を検出、Eメールなどで通知する。
加藤電機のSANタグは920MHzの特定小電力帯電波を用いるもので、見守りエリアはあらかじめ数段階(半径約10m~約200m)に設定できる。また、ハンディ端末「SANレーダー」によって見通し距離であれば約4kmまでのSANタグとの距離と方位を検出できる。
実証実験では7月15日よりデイサービス事業所エリア全国10ヶ所で開始し、9月以降順次拡大する予定。