年に一度、全世界のアップル開発者が集まる大型イベント、アップル世界開発者会議『WWDC2016』が現地時間6月13日(月)に開幕します。前日となる6月12日の午前には、前泊で気合十分の開発者たちが基調講演会場の受付に訪れ、参加者向けの入場バッジのピックアップが始まっています。
例年と違う点としては、今回から、WWDCの基調講演会場が変わったこと。
今回のWWDCから長らく開催されていた市内中心部のモスコーンセンターから、基調講演会場のみを別会場に分ける形で、音楽とゆかりの深いビル・グラハム・シビック・オーディトリウムという大会場に移動しました。この会場は昨年9月のiPhone 6s Plus発表会で使われたのと同じ場所であり、アップルにとって「特別な会場」を増やした形です。
今回を含めて2回、大きな発表をこの場で行うことから、おそらくは本年以降のWWDCでは基調講演会場はビル・グラハムということになっていくと思われます。
WWDCの風景の変化はもう1つ。参加バッジのピックアップが従来のWWDCから、基調講演会場であるビル・グラハムに変わったことです。前日にバッジのピックアップをする参加者が多いこともあり、場所が変わった基調講演会場へのアクセスを前日に確認してもらう、という意味もありそうです。
今回の基調講演発表では、いよいよMacBook Proのフルモデルチェンジがあるのでは?という噂もありますが、本当に出てくるのかどうかは、まだ全くわかりません。
というのは、噂だけが先行する一方、ここへ至るまで、いわゆる外観などのリークが皆無であるためです。生産する台数規模が違うとはいえ、ここ数年のiPhone發表時は、工場経由と思われるリークが度々あり、結果としてその通りのモノが發表されるということが続いています。これはアップルをもってしても新製品の情報統制が極めて難しいということを意味しますが、一方、ここまで静かなのはなぜか?と思わずにはいられません。
そもそも、近年のアップルは「WWDCは開発者向け発表の場」(=新製品発表の場ではない)というiPhone以前の位置付けを改めて徹底し始めています。
そういう意味では、業績としてもiPhoneの不調が明確になっている今、iPhoneエコノミーに新しい風を吹き込むiOSの新たな機能や、既存機能の3rdパーティーへの解放(例えばSiri、NFCなど)など、開発者にとって「新たなビジネスチャンスの掘り起こし」に繋がる発表があるのかも大きな注目点でしょう。
基調講演の会場を外から眺めていて「あ!」と気づいたことが。
会場外側に5枚設置されていた韻を踏んだキャッチコピーのボードは、実は全部書いてある内容が違います。
アップルのイベント細部へのこだわりが感じられます。よ〜く見てみてください。
さて、何が出てくるのか?その結果は日本時間6月14日(火)午前2時からの基調講演で明らかになります。
ASCII.jp/週刊アスキーでは、今年も現地取材と日本を結んでのニコニコ生放送を実施。最新の発表を解説しながら、アップルの次の一手を最速レポートしていきます。
ご期待ください!