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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第448回

16年前から知っている猫スポットで大工事開始……猫たちはどこに?

2016年03月11日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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周辺の猫たちはどうしているのだろう……と探してみる

 さて話は現代に戻るわけだが、このあたりで猫はどうなったかなとぶらぶらしてたら、歯が半分抜けたおっさんが「よぉ、そこの屋根の上で寝てないかい」と声をかけてきた。

 ここで何度か会ったことがあるおっさんで、向こうも私を覚えていたのだろう。

 建物の裏手に回り、土手に少し上って高いところから目を凝らすと、青い屋根の端で気持ちよさそうにお昼寝してる2匹を発見。

 工事の音がうるさく響いてもまったく意に介さず昼寝中。

昼寝の邪魔をしないよう遠くから望遠でそっと撮影のお昼寝兄弟(あるいは親子)。気持ちよさそうに寝ております(2016年3月 ニコン Nikon 1 V3)

昼寝の邪魔をしないよう遠くから望遠でそっと撮影のお昼寝兄弟(あるいは親子)。気持ちよさそうに寝ております(2016年3月 ニコン Nikon 1 V3)

 ぶらぶらしてるとどこからともなく猫が顔を出す。

工事現場の柵下で大あくび(2016年3月 オリンパス OM-D E-M1)

工事現場の柵下で大あくび(2016年3月 オリンパス OM-D E-M1)

 工事現場の柵下にある隙間に隠れてのほほんとあくびしてるヤツ

 川原の雑草上の天然のベッドであくびしてるヤツ(前ページ冒頭写真)。

 そして先週も掲載した、白黒のハチワレ。

 どうもこのハチワレ兄弟(だか親子だか)は後ろに見える廃屋の最後の住人、いや住猫らしい。その中からひょこひょこと現われた。

後ろの廃屋の隙間からひょこひょこと出てきたハチワレ。この廃屋周辺はすでに工事エリアで人は立ち入り禁止なのである。近くまできて、私を値踏みしてるの図。大きくラクガキされた廃屋と猫。好きな絵面である(2016年3月 ニコン Nikon 1 V3)

後ろの廃屋の隙間からひょこひょこと出てきたハチワレ。この廃屋周辺はすでに工事エリアで人は立ち入り禁止なのである。近くまできて、私を値踏みしてるの図。大きくラクガキされた廃屋と猫。好きな絵面である(2016年3月 ニコン Nikon 1 V3)

 そして2匹が合流し、しばらく仲良く遊んだあと。

日当たりのよい川原で戯れる2匹。今回は工事中っぽい背景の写真を中心に選んでみた。後ろのブルーシートがいかにも工事中(2016年3月 オリンパス OM-D E-M1)

日当たりのよい川原で戯れる2匹。今回は工事中っぽい背景の写真を中心に選んでみた。後ろのブルーシートがいかにも工事中(2016年3月 オリンパス OM-D E-M1)

 また仲良く、工事現場へ帰っていくのであった。

青空の下、工事現場へ帰っていく猫。いや、工事現場へ帰るのではなく、ねぐらが工事現場になっちゃったんだけど、猫には大した問題ではないのであった(2016年3月 オリンパス OM-D E-M1)

青空の下、工事現場へ帰っていく猫。いや、工事現場へ帰るのではなく、ねぐらが工事現場になっちゃったんだけど、猫には大した問題ではないのであった(2016年3月 オリンパス OM-D E-M1)

 何ヵ月か経ち、この河川敷がモダンできれいな川原に作り替えられたあと、ここの猫たちがどうなるかはわからないけれども、昭和の遺産は消えても猫たちはしれっとした顔で生き延びてそうな気はするのである。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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