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スマートアウトドアウォッチ「WSD-F10」開発者インタビュー

「カシオ腕時計らしさ詰めこんだ」スマートウォッチ開発秘話

2016年02月16日 15時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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「アプリ次第」やめよう

 「よく『スマートウォッチも結局はアプリ次第だよね』と言われますよね。あれに違和感というか、危機感をおぼえているんです」

 アプリ次第という発想は、スマートフォンの発想の延長でしかない。スマホはまず汎用機ができて、開発者が集まり、さまざまな体験がつくられた。だがスマートウォッチに同じ理屈を求めても、スマートフォンにないどんな体験ができるのか開発者にはわからない。ブレイクスルーがあるなら、それはハードではないか。

 「トライ&エラーで、こういう用途で使えるというのを1つずつ作っていけるんじゃないかと。何でも使える汎用機をつくり『アプリベンダーさん、あとはどうぞ』ではなく、カシオはここが強みだから、としっかり言えるものを作れれば」

 スマートフォンは結局のところ、ハードのビジネスではなかった。アプリやサービス、デジタルコンテンツなどにどれだけ多くの業者を参加させられるかというメディア事業がスマートフォンビジネスの本質だった。

 しかし腕時計でおなじ理屈を通したとして、それはモノとして成り立つのか。消費者が本当に使いたいのは商売のタネではなく、身につけるだけで心が躍る、デジタルギアとしてのスマートウォッチなのではなかったのか。

 「型番の『WSD』は、正式には『ウェアラブルスマートデバイス』の略です。なんですが、部内では『ワクワク、そして、ドキドキ』と呼んでいます。まじめな話で、われわれはワクワク、ドキドキを提案していきたいと思っているんです」

 市場にはどんなプレイヤーがいてもいい。しかし、カシオはいつも消費者の心を動かす、新たな文化をつくれる製品をつくれる立場でありたい。

 「磁力式の充電ポートは『攻殻機動隊』のイメージなんですよ。ニヤッとさせたいな、と思って」。坂田室長はそう言い、楽しそうに笑っていた。

カシオ新規事業開発部企画管理室 坂田勝室長



盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ、記者自由型。好きなものは新しいもの、美しい人。腕時計「Knot」ヒットの火つけ役。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中

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