このページの本文へ

MWC 2016で新製品・ソリューション発表へ

ブロケード、モバイルネットワーク分野に参入、5G見据え

2016年01月22日 06時00分更新

文● 川島弘之/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 ブロケード コミュニケーションズ システムズ(以下、ブロケード)は1月21日、モバイルネットワーク分野に参入すると発表した。本格的にソリューション展開を開始するにあたり、米ブロケード幹部が技術戦略を説明した。

ブロケード 代表取締役社長の青葉雅和氏

 ブロケードは、クラウド・モバイル・ソーシャル・ビッグデータなどの「第3のプラットフォーム」で求められる新しいネットワーク要求に対応できる「New IPアーキテクチャ」を提唱している。それはSDN/NFVなどでネットワークのハードとソフト、あるいはデータプレーンとコントロールプレーンを切り離して、圧倒的な柔軟性を実現するものだ。

 これまではデータセンターのネットワークを主戦場として、そうした取り組みを進めてきた同社だが、今後はモバイルネットワークにも積極的に投資を行っていくという。

 ブロケード 代表取締役社長の青葉雅和氏が背景として語ったのは、「政府の携帯料金引き下げ推進」「拡大するMVNO市場」「2020年に向けて加速するIoT・M2M」など。これらにより、モバイルネットワークにより大きなスポットが当たるとする。これらは基本的に国内背景であるが、世界的に見れば、現在進行中の大きなトレンドとして「5G」がある。そうした激動に対して、これまで同社がデータセンター市場で培ってきたネットワークの技術をモバイルネットワークの領域にも拡大するというのが、今回のメッセージだ。

モバイルネットワーク分野に参入の背景

 実際ブロケードは、2014年9月にモバイルネットワーク事業者向けに分析機能を提供するVistapointe社を買収、2015年3月にvEPC(virtual Evolved Packet Core)技術を提供するConnectem社を買収した。

 ConnectemのvEPCソリューションは「Brocade Virtual Core for Mobile(VCM)」として、すでにブロケードのソフトおよびはハード製品群と完全に統合され、New IPのデータセンター・インフラを構築する中核製品となっている。

 そのほか、2015年10月には、次世代モバイル・ブロードバンド・インフラ向けの標準策定を目的に、世界のネットワーク事業者によって設立されたオープンフォーラム「Next Generation Mobile Networks(NGMN) Alliance」に加入するなど、同分野への投資を加速させている。

 この流れを今後も強めていく方針で、米ブロケード CTO兼コーポレート・デベロプメントおよびエマージング・ビジネス担当シニア・バイスプレジデントのケン・チェン氏は、「ブロケードはこれまで、FC SANやFabricなどのコアビジネスと、SDN/NFVの成長過程のビジネスに投資し、それぞれの分野でリーダーとなった。昨今はビッグデータ分析、機械学習を利用したセキュリティ、モビリティなどの新しいビジネスにも注力を始めている。そのうちのモビリティが今回のテーマで、SDN、NFV、vEPC、MEC(モバイル・エッジ・コンピューティング)、ファブリック、ルーティングにおける知見を基に、モバイルの技術革新を図っていく」を意気込みを表明。

 また、モバイル・ネットワーキング担当CTOのケビン・シャッツケーマー氏が「モバイル、動画、IoTなどの普及により、ネットワーク上には様々なデータが流れるようになり、これまでサービスプロバイダが築いてきた設備が実情になじまなくなっている。その課題を5Gが解決すると大きな期待がかかっている。ただ、実際に利用するのは2020年まで待たなければならず、すでに多くの課題を抱えるモバイル・サービスプロバイダからは待ちきれないという声が挙がり、“技術の空白”が生まれてしまっている。我々はそのギャップを埋めるために、これから多数のソリューションを提供していく予定だ」と今後の方針を述べた。

米ブロケード CTO兼コーポレート・デベロプメントおよびエマージング・ビジネス担当シニア・バイスプレジデントのケン・チェン氏

モバイル・ネットワーキング担当CTOのケビン・シャッツケーマー氏

 実際には、これまでデータセンター領域で培ってきたネットワーク技術と、モバイルネットワーク分野の新ソリューションにより、モバイル・サービスプロバイダーに「コスト低減とサービス投入時間の短縮」「新しいワークロードやネットワーク要求に対応するインフラのスケーラビリティ」「ユーザーごとにパーソナライズされたサービスを可能にするネットワークインフラ」といった価値を提供していく考えだ。

 具体的な新製品とソリューション、およびパートナーシップについては、2016年2月に開催予定のMobile World Congress 2016で明らかにする予定としている。

ブロケードがモバイルサービスプロバイダに提供する価値

■関連サイト

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

アクセスランキング

  1. 1位

    sponsored

    60年の時を超え「COBOL」がGitHub Copilotでよみがえる 勘定系アプリの“超難関”モダナイに7社が挑戦

  2. 2位

    ビジネス・開発

    富士ソフトがエンジニア1万人超を「AIネイティブ」化 実装力を武器にフィジカルAIなど3本柱に注力

  3. 3位

    ITトピック

    IT技術者の8割超「AI生成コードには人間のレビューが必要」/「偽・誤情報を見破れる」と自信を持つ人はICTリテラシーテストの正答率が低い、ほか

  4. 4位

    sponsored

    「現場に行くのが当たり前」を変えたアズビルのリモート調整 効果はプライスレス

  5. 5位

    TECH

    攻撃するAIと防御するAI 日本企業のセキュリティ対策にいま何が必要か?

  6. 6位

    デジタル

    東京タワー相当の紙を“完全撤廃” 点検業務をkintone化した“現場ファースト”な改善術

  7. 7位

    ITトピック

    実用化が楽しみすぎるスマート技術たち 「長距離ワイヤレス給電」から「室内向け太陽電池」「超音波センサー」まで

  8. 8位

    TECH

    パンや酒、チョコづくりにも関わる微生物「酵母」の進化を追求

  9. 9位

    デジタル

    IoTデバイスをサイバー攻撃から守る IoT向けゼロトラストの“3つのアプローチ”

  10. 10位

    ITトピック

    6割超の企業で「セキュリティは取引条件」 SCS対応も進む/パワハラと指導の違い、あなたの基準は?/AIへの危機感か 転職希望のIT人材が増加、ほか

集計期間:
2026年07月22日~2026年07月28日
  • 角川アスキー総合研究所