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自作PCマニアが小型PC「LIVA Core」を魔改造! 第2回

性能は上がる? 巨大クーラーで「LIVA Core」を冷やす!

2015年12月12日 11時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax) 編集●北村/ASCII.jp

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巨大CPUクーラー「グランド鎌クロス3」を載せたい

 天板を外すくらいでも十分な印象だが、CPUを冷やすといえばデスクトップ向けCPUクーラーだ。分解もしやすいことだし、ここではCPUクーラーを載せてみることにした。

サイズ製のCPUクーラー「グランド鎌クロス3」。実売価格は6500円前後

 選んだCPUクーラーは、サイズ製の「グランド鎌クロス3」。完全に筆者の趣味であり、見た目で選んだ。もちろん、グランド鎌クロス3は、グランド鎌クロス2同様にビジュアルインパクトに負けない冷却性能を持つので、とてもオススメのCPUクーラーのひとつだ。

「グランド鎌クロス3」を載せたLIVA Core。クーラーの大きさがよくわかる

 まず取付にあたって問題になるのは、LIVA Core側のクーラー設置面積だ。グランド鎌クロス3でCPUが接触するベース部のサイズを計測すると38×38mmだった。一方、LIVA Coreのヒートシンクを外し、 Core M-5Y10cが見える状態にした状態のスペースは短辺方向が約34mmで、そのままではCPUクーラーをセットできない。

USB端子が干渉して、CPUクーラーがギリギリ収まらない!

 そのため、上げ底が必要になる。そこで用意したものは、短辺30mmのアルミキューブ×2だ。これをふたつ並べて、Core M-5Y10cとDDR3Lメモリーを冷やすことにした。

 注意点としては、 Core M-5Y10cよりも周辺のチップのほうが背が高いため、アルミキューブをそのまま載せるとあっさりショートして故障してしまうことだ。絶縁処理は忘れずに! 筆者はこれを怠ったため、ここでLiva Coreを1台破壊してしまった。以降の画像は2台目のLIVA Coreなのである。

アイネックスの熱伝導両面テープ「PA-069B」をカットして、アルミキューブ底面と側面に貼った状態。熱伝導と絶縁を兼ねている

LIVA Core側にも余っていた熱伝導シートを並べた。2段階の絶縁処理でもあるが、 Core M-5Y10cとメモリーの背が異なるので、その調整でもある

Core M-5Y10cの隣りにあるチップは、 Core M-5Y10cよりも背が高い。アルミキューブを置くと斜めになり、基板とアルミキューブが接触してしまう。それに気がつかず、1台目のLIVA Coreを天国に送ってしまった。また事故時には、パチッなどイヤなサウンドもなかったので、原因特定までに時間もかかった

CPUクーラーの裏をよく見ると段差がある

今回用意した1辺30mmのアルミキューブ×2で、ちょうど天板にあるヒートシンクを見せる切り抜きに収まるサイズになる

グランド鎌クロス3をアルミキューブの上に載せて、CPUクーラーとして活用している状態。アルミキューブとグランド鎌クロス3間には、CPUグリス代用品としても過去に実績のあるスティックのりを使用した

 もりっと冷えると考えていたのだが、先のファン直付けに近い状態には及ばない結果になった。

OCCT 4.4.1 Core #0。スタート時点の温度が高すぎるのだが、少し押さえたら温度が落ち着いた

FLIR ONE for iOSでアルミキューブ付近の温度を見ると、あまり熱が動いていないことがわかる

 Core M-5Y10cとアルミキューブ間の熱伝導シートの性能もあれば、さらにアルミキューブ自体の熱伝導性能もあるので、この結果は致し方ない。

 しかし、未改造時よりもしっかりと冷えるので、名状しがたい超小型PCにロマンを感じるのであれば、今回のデータを元に、さらなる高みを目指してみるのもいいだろう。今回はテープとのりで接着しただけだが、CPUとクーラーをしっかり圧着させれば、もっと冷却性能が上がるかもしれない。

 なお、アルミキューブだけの状態にしてもけっこう冷えたため、デスクトップ向けCPUクーラーへの換装は、ただただロマン度が高いだけだ。

 とまぁ、少し手を加えるだけで、十分に空冷可能だと分かった。未改造時の温度がどうにも許せないのであれば、USB駆動のファンをひとつ近くに置いておくだけでも十分に冷却できるハズだ。また結果からすると、CPUクーラーを設置しても目立つ冷却効果はないのでロマンの世界だといえる。

 ファンレスでのゼロノイズ駆動を思い切って捨てて、空冷に挑戦してみたが、これではファンノイズが発生するわりには冷却性能が変わらないロマンPCで終わってしまう。

 そこで次回は、ファンレスかつ安価に冷却できる油没冷却に挑戦してみよう。

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