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指先を濡らす、マジックで塗りつぶす、やすりで削る

富士通のモバイルノートPC『LIFEBOOK SH90/W』の指紋認証センサーの限界を探る

2015年12月07日 16時00分更新

文● 林佑樹 編集●ジサトライッペイ

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手の指以外の可能性を探ってみる

 SH90/Wの指紋センサーは凹凸にある電荷の量を読み取っているため、「指先」以外でも登録・認証ができるのではないかとふと疑問がわいた。寝ている間に指で認証されて中身を見られてしまうという可能性を回避したいデータは、ビジネスだけでなくプライベートでもやたらと多いハズだ。そうであれば、悪意のある第三者が予想だにしない部位を登録しておけばいい、というアナログなんだかデジタルなんだかわからないアイディアに至った。もちろん、パートナーに見られるとクリティカルなトラブルに発展する可能性のある画像や動画を秘匿することにも使える手段であるハズだ。

 また、企業を狙う標的型攻撃の大半は、ヒューマンエラーを狙うものが多い。トイレや会議室に意図的にUSBストレージやSDカードを忘れていくというのは常套手段だし、酔いつぶれたところで指からセキュリティを突破されるという可能性もあるので、クリティカルなデータを持ち運ぶ際の設定としてもいい。クラウドにデータがあるとしてもどの指かわかってしまうと、VPNもなにもない状態になってしまう。

 というわけで、どの部位であれば、どれくらいの精度で認識するのか、また登録・認証できるのかをチェックしてみた。

まず指関節の表側のシワ。これは登録すらできなかった。

指の付け根。よくよくみると指紋っぽいものがあるためか、登録も認証もOKだった。認証時はちょっとコツが必要で、指を反らせて行なうと成功しやすい。

握り拳を作ったとき、親指の付け根あたりに生まれる紋はどうだろうか? これも苦労はしたが登録・認証ともにOK。登録位置がわかりにくいので、どのあたりで登録しておいたか覚えておかないとアンロックに失敗しやすい。

 といったように指先以外でも意外にもOKだった。さらに、足の指の指紋やその付け根にあるしわでも認証はできた。ちなみに、人体には凹凸が豊富にあるがプリチェックで気持ち凹凸がありそうな、アゴや肘で試してみたところ、登録のプログレスバーは進むが最後でエラーが出てしまうことを確認していた。

 

そんなわけで足の親指。問題なくクリアー。登録するアクションが筋トレ並みになってしまうのがネックだろうか。辛かったらSH90/W本体を動かして登録・認証しよう。こちらの方法がはるかにラクだ。

指の付け根。よくよくみると指紋っぽいものがあるためか、登録も認証もOKだった。認証時はちょっとコツが必要で、指を反らせて行なうと成功しやすい。

 しかし後日、富士通に確認をとったところ、この指紋以外の部位で登録・認証する方法は検証していないため、富士通としてはやはり指紋認証を推奨しているとのこと。ごもっともである。なので、あくまで今回試した手の指紋以外での認証は自己責任だ。

結論:SH90/Wの指紋センサーは頼もしく安全性が高い

 手の指を中心にチェックしてきたが、大半の場合で指紋認証を正常に行なえた。濡れている場合は故障にもつながるし精度が落ちるため、日常の範囲内であればその点だけを注意しておくといいだろう。Windows HelloとSH90/Wならではのテクニックになるが、データ漏えいは絶対にあってはならないこと。タフなモバイルノートPCで安心してログインできる環境を考えるのならば、SH90/Wをチェックしてほしい。

ミライセキュリティとは、富士通によるパソコンをもっと自由に楽しむためのセキュリティコンセプト。LIFEBOOK SH90/WもWindows 10の生体認証機能Windows Helloに 対応した指紋センサーを搭載しています。ミライセキュリティについて詳しくは特設サイトをチェック。

■関連サイト
富士通
LIFEBOOK SH90/W製品ページ
​LIFEBOOK SH90/W 直販サイト WEB MART​

提供:富士通

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