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全体では約2258億円

ネット犯罪の損失額は2万8697円/人、ノートン調査

2015年11月25日 21時54分更新

文● ナカムラ/ASCII.jp

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「ノートン サイバーセキュリティ インサイト レポート」

 シマンテックは11月25日、ネット犯罪の最新動向と消費者の意識を調査した「ノートン サイバーセキュリティ インサイト レポート」を発表した。

過去1年間でネット犯罪に遭った割合はインドやブラジルなど新興国が多い。ノートン事業統括本部 プロダクトマーケティング部 シニアマネージャ 古谷尋氏は、「人口が多く、新しいサービスが次々と生まれているためではないか」と解説した

 今回ノートンは、17カ国で合計1万7125人に対してオンラインで調査をおこなった。調査対象17カ国におけるネット犯罪の被害総額は約1500億米ドルで、日本における金銭的損失は約2258億円、被害者1人あたりの損失額は2万8697円だった。日本のネット犯罪の被害者数は786万9600人で、調査対象国では最も低いが、金額別では11位にランクインしており、1人あたりの被害金額が大きいことがわかったという。

国別では、ネット犯罪の被害額がもっとも多い国は中国、次いで米国と、人口の多い国が特に多い

日本における金銭的損失は17カ国中11位だが、被害者一人あたりの損失額は大きい

「もっともサイバー犯罪の被害者になりやすいのはどの年齢層だと思いますか?」という質問では、子どもとシニア世代と答えた人が多かった、しかし、実際は……

 日本国内を見ていくと、「もっともネット犯罪の被害に遭いやすいのはどの世代だと思うか」という質問では、子どもとシニア世代を選んだ人が多かった。しかし、実際に被害にあっていたのは18~34歳の若い世代が多いという。若い世代は、ネットで買物をした際にクレジットカード情報を盗まれたり、PCやスマホのウイルス感染に対して不安を感じる人の割合も多く、セキュリティ意識が比較的高い世代だ。それにもかかわらず、他の世代に比べてネット犯罪の被害者は約2倍と多い。

 この結果について古谷氏は「若者世代がネット犯罪の被害に遭う割合が高いのは、ネットを使用する時間がもっとも多いからではないか」と説明した。

 日本人のセキュリティ意識は高まっているが、その一方で、パスワードに関する質問では、文字、数字、記号を組み合わせた8桁以上の安全なパスワードを使用している人は5人に1人以下で、メールアカウントを共有している人が41%いるなど、パスワードの脆弱性は依然として存在するようだ。

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