Adobe Max:きっかけを与える「写真」と、X-T10―15年ぶりの富士フイルムのカメラ
2015年10月14日 18時00分更新
写真をきっかけに、最新のクリエイティブフローを体験
おそらくAdobe Maxに訪れていた人のほとんどは、Adobeの購読型サービスCreative Cloudに加入していることでしょう。そこにカメラが加わることで、特にPhotoshopやLightroomの活用に刺激が与えられるのではないかとの期待ができます。
また、X-T10はWi-Fiでスマートフォンに直接写真を取り込むことができます。Lightroom MobileやPhotoshop Fix、Photoshop Mixを使うと、デジタルカメラで撮影した写真をすぐにAdobeのアプリで仕上げるプロセスに入ることができるのです。
たとえば帰りの飛行機の中で、ロサンゼルスで撮影した写真を振り返りながら、トリミングしたり、ちょっと明るさや色を調整したり、映り込んでしまった余計なモノを削除したり、2枚を合成したり。
サンフランシスコまでの50分の飛行機の中でもひととおり写真編集を楽しむ事ができたのですから、世界中からもっと長い時間をかけてロサンゼルスを訪れた人々は、もっと深い活用まで踏み込むことができたのではないでしょうか。
Adobeが今回富士フイルムのデジタルカメラを来場者にプレゼントしたのは、正解だったのではないかと思います。写真編集というAdobeのソフトウェアの原体験がモバイルでも本格化していることを、伝える事ができるからです。
もちろん、筆者が新しいカメラを試せるという楽しさもありますが、撮影した後をモバイルでこなすスタイルは、かなり快適なものだったと、お伝えしておきたいと思います。
筆者紹介――松村太郎
1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。
公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura
この連載の記事
-
第264回
スマホ
ライドシェアにシェアバイク、これからの都市交通に必要な真の乗り換え案内アプリとは? -
第263回
スマホ
Amazonが買収したスーパーマーケットで生じた変化 -
第262回
スマホ
日産「はたらくクルマ」でみたテクノロジーでの働き方改革 -
第261回
スマホ
WWDC19で感じたのは、体験をもとにアップルがサービスの整理整頓を進めているということ -
第260回
スマホ
LoTで、いかにして世界から探し物をゼロにできるか?:Tile CEOインタビュー -
第259回
スマホ
ファーウェイ問題で感じたテクノロジーと国家対立の憂鬱 -
第258回
スマホ
スマホでの注文が米国でのスタバの役割を変えた -
第257回
スマホ
10連休に試したい、ゆるやかなデジタルデトックス -
第256回
スマホ
人によって反応が異なるドコモの新料金プラン -
第255回
スマホ
「平成」と「令和」 新元号発表の瞬間の違い -
第254回
スマホ
Adobe Summitで語られたAdobe自身のビジネスや開発体制の変化 - この連載の一覧へ