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スティックPCで楽しむ実験的冷却 第2回

「Compute Stick」のケースとファンを変更して冷却を強化

2015年10月14日 12時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax) 編集●北村/ASCII.jp

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目測で購入すると後で苦労する

8cmファンの端っこをカットすればちょうどケースにハマると判断していたのだが、実際にはHDMI延長ケーブルがギリギリという結果で、当初のプランとはまったく違う方向になってしまった。こういうのは自作ではよくあることだ

ケースに入れただけでは高さが足りないので、付属していた土台にも穴を開けて、ファンにケーブルが触れないようにした(それでもギリギリだった)

加工はリューターで削るというか、熱で溶かしつつ行なった

電源とHDMIケーブルを同じ穴で取り回すのは難しかったため、側面に電源確保用の穴を開けた。このあたりで段ボールで作ればよかったと思ったのだが、もう遅い

下部に吸気口を用意した。写真の反対側にも用意したので、吸気口×2になる

側面から見ると、本体はやや斜めで配置される。また基板のホールドはHDMI延長ケーブルと底部にひっかける形を採用した

 以上のように低価格+トラブル回避の結果、スタイリッシュとはかけ離れた、自作感溢れる残念なビジュアルになってしまったが、とりあえず冷却データを取れるので良しとしたい。

 予算があればアクリルチューブなどでがっちりと作りたいところだ。中空に基板をホールドするプランとしては、本体用ヒートシンク固定に用意した結束バンドの隙間にテグスを通し、ケース側にも固定用の穴を用意することで実現できそうだ。

 小型の基板であるのでホールドは容易だし、基板にあるネジ穴を流用することもできる。そういったことを考えると、もう少し大きなケースのほうが工作しやすいだろう。

冷却性能は上々

 アイドル時のCPU温度は42度付近で安定。単純な構造のわりにしっかりと冷却できていることがわかる。また8cmファンは低速回転なので、デフォルトの冷却ファンのように少し気になる高音も生じない。

 冷却のテストは、第1回と同様にOCCT 4.4.1を20分間実行した結果とした。OCCT 4.4.1中の温度変化を見てみると、53~55度で安定しそうな動きになった。デフォルトよりは冷えているが、やはり基板を直接CPUクーラーで挟むよりは冷えない結果だ。

 とはいえ、12cmファンを採用したり、ケースの密閉性を高めることでもう少し高負荷時の温度を下げられそうだ。

OCCT 4.4.1の結果。温度がもっとも高く計測されていたCore #2のグラフを採用

ブーストクロックは変化ナシ。BIOS側で制御されているようだ

段ボールで実験するといいかも

 プラスチック素材のディスプレイ向けショーケースを流用してみたが、実験としてやってみる場合は段ボールでケースを作成するといいだろう。空間を確保しやすいだけでなく、加工も際立ってやりやすい。

 もちろん透明なチューブやボックスを使用すれば、中身が見えるだけでなく、シールで二次元嫁を立たせることもできるため、ビジュアルにこだわることもできる。

 よくプレイするオンラインゲームのキャラクターの立ち絵を貼ると、とてもいいあんばいになるハズなので、スティックPCを余らせているのであれば、見た目も冷却性能も素敵なスティックPCに魔改造してみてほしい。

予算に余裕があれば、写真のようにキャラクターを立たせてウフフっとしたかった(写真はPhotoshopによる合成)

 次回は、サラダ油を使ったロマン溢れるエクストリーム冷却を実験してみよう。

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