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ワークショップ、ハッカソン、導入まで一括サポート

「IBM FinTechプログラム」開始、金融機関のビジネス革新を支援

2015年09月14日 14時00分更新

文● 川島弘之/TECH.ASCII.jp

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 日本IBMは、金融機関のビジネスモデル革新を支援する「IBM FinTechプログラム」を10月1日から開始する。

 近年、新たな利便性や顧客体験を提供する「FinTechサービス」が次々と生まれている。今後はこれらのサービスを規制対応を図りつつ、高度なセキュリティを確保して金融機関のサービスと結合することで、新たな金融インフラを構築することが求められるという。

 そこで金融機関がFinTechサービスを迅速に取り込める仕組みとして、「IBM FinTechプログラム」を提供する。世界レベルでのFinTechの動向を基に、日本での革新的なFinTechサービスの導入を推進するもの。

 これには、オープン・コンテスト形式のハッカソンに加え、対象を限定しながら創造的環境で試作的に作ったモックアップ・アプリの開発プログラムが含まれる。そして、実際に導入するFinTechサービスを見極めた後は、高度なセキュリティを維持しながら既存システムと接続し、金融システムとして安定して運用するサービスを提供するという。

 IBM FinTechプログラムでは具体的に、金融機関のFinTechに関する知識を深めるステージ、アイデアを具現化してシステムの実証実験を行うステージ、金融機関の既存システムに接続しサービスを本格的に導入するステージという3段階に渡り、次の4種類のプログラムメニューを提供する。

(1)FinTechワークショップ……FinTechサービスを活用するためのナレッジを提供するほか、実際の活用事例やFinTech企業の視察ツアーなども企画する。

(2)ハッカソン・サポート……金融機関がハッカソンを行う際、アイデアの募集から、それを実現するアプリの試作・評価までのプロセスを支援する。開発環境をIBM Bluemix上に構築し、サンプルAPIも金融機関と連携して提供する。

(3)FinTechデザイン・ラボ……IBM Design Thinkingのアプローチに基づき、新たなデザインやアイデアの創出からビジネスのユースケースを作成し、かつ、アイデアを実現するFinTechアプリの試作までを一気通貫で支援。必要なアプリ開発基盤とともに提供する。金融機関との接続に必要なセキュリティの強化や規制対応への技術支援も行う。

(4)FinTech導入・運用サービス……セキュリティや規制対応を確実に行いながら、ガバナンスのもとで既存の勘定系システムとの接続を行うサービスを提供する。金融機関の既存システムに応じたAPI接続も行う。

 一方、FinTechサービスを提供するスタートアップ企業向けには、スタートアップ支援「IBM BlueHub」や、IBMエコシステム・デベロップメントの提供プログラムなどを活用し、インキューベーション活動、メンタリング、技術支援などを行う。

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