成功事例共有や営業活動分析などで「ソリューション営業へのシフト」を支える
日本郵便、法人営業支援システムで「Dynamics CRM」採用
2015年09月11日 09時00分更新
日本郵便の郵便・物流法人営業部では、顧客企業へのソリューション営業を支える営業支援システムを「Microsoft Dynamics CRM」などのマイクロソフト製品で刷新し、2014年11月から運用を開始した。新システムにより、社内情報共有の促進、セルフマネジメント/チームマネジメントや成功事例の横展開が容易化したという。
この導入事例は、日本マイクロソフトが9月9日に公開したもの。
2007年10月の郵政民営化以降、同社法人営業部では「プロダクト営業からソリューション営業へのシフト」が課題となっている。ソリューション営業の推進を支援するため、同社では2007年から顧客情報や案件履歴などを管理/共有する営業支援システムを導入してきた。
2014年11月に稼働開始した第3世代の営業支援システムは、中核となるMicrosoft Dynamics CRMが、スケジュール管理用の「Exchange Server」、ドキュメント管理/ポータル機能の「SharePoint Server」、「Microsoft IIS」と連携している。標準クライアントは「Outlook」だが、Webブラウザからもアクセスが可能だ。入力された各種データは「SQL Server」で管理、レポーティングされる。
同システムには、全国の法人営業担当者(コアユーザーは約400名)が日々の活動内容や案件の進捗状況、顧客企業に関する情報などを入力する。この情報は、担当者自身が売上目標達成に向けたセルフマネジメントに利用するほか、営業チーム管理者によるチームマネジメントにも活用される。
また各支社の企画ラインは、支社ごとの戦略や施策を立案するために、SQL Server Analysis Serviceを用いたデータ分析機能を利用している。ExcelやAccessとの親和性が高いため、効率的かつ柔軟にデータ分析が行えるという。
今回の営業支援システム刷新により、セルフマネジメント/チームマネジメントが容易になり、他の営業チームの状況も共有しやすくなったことから、成功事例の横展開が容易になったとしている。また、営業担当者の活動量(訪問件数)や案件成立の確度など10種類程度のKPIを多面的に分析し、最終的な売上への影響を可視化。データに基づく施策実施や現場へのアドバイスにつながっているという。