東大、イリノイ大、ジョージア工科大などの研究グループは9月8日、折り紙の技術を用いた可変立体構造を設計し、小さくたためて広げると強度のある構造体「オリガミ・チューブ」を考案、構造解析を行なったと発表した。
折り紙の技術を追求している東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻の舘知宏助教らの共同研究。オリガミ・チューブはミウラ折り(折り畳み展開できるパターン)を技術を用いたジグザグの角柱構造「ジッパードチューブ(zippered tube)」をベースとしており、伸ばせば角柱、畳めば平らになる。
ジッパードチューブを複数組み合わせることで、荷重に耐える立体構造物とすることができるほか、一方の端に力を加えるだけで展開や収縮が可能、また弾性なども調整できる。研究では構造解析を行ない、構造を特定の方式で組み合わせることで意図しない変形に対する剛性は従来(単純な筒状構造)に比べて100倍にもなるとしている。
仮説建造物や可動式の屋根といった建築分野への応用、ロボット・アクチュエーターや宇宙航空産業分野での応用が可能という。