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前田知洋の“マジックとスペックのある人生” 第2回

知っておきたい「クリエイティブな人になるには」

2015年08月18日 17時00分更新

文● 前田知洋

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最初のチャンスは突然来る

 海外の国際コンベンションのゲストや、テレビの特番の出演者になるにしても、そのキッカケになるチャンスは突然にやってきます。僕の場合は、海外の専門誌に自分のアイディアが掲載されていたこと。10年ほどの間に20作品以上が掲載されることに…。そんなこともあって、アメリカのマジックの専門誌のカバーストーリー(表紙と特集)に2度取り上げられました。

英国王室チャールズ皇太子もメンバーのロンドン・マジックサークル100年記念大会のゲストに

 最初に専門誌に取り上げられたときも「なんか、面白い作品ない?」って、編集者からの何気ないひと言でした。制作会社の人から「特番とか、できますか?」みたいな話も突然にやってきます。

 そんなとき、マジックの準備を急に始めても間に合いません。作品の貯金というか、ストックを準備しているかが絶対条件。それも、量があれば良いというわけではありません。評価された作品群を持っていることが肝心です。

そのノウハウは世界標準

 上で紹介したような「クリエイティブな人として成功する要素」は普遍性があります。エンツォ・フェラーリを担当したカーデザイナーの奥山清行氏も「いつ来るかわからない15分のために、準備しておくのがプロ」と言っています。iPhoneのデザインで知られるジョナサン・アイヴ氏も、1997年に発売されたTwentieth Anniversary Macintoshを始め、初代iMac、初代iPodから続くシリーズなど、多くのプロダクト群を生み出しました。その背景には、膨大なデザインスケッチがあったのは想像に難しくありません。

 世界中のクリエイティブな成功者たちのスペック。それは、エキセントリックなメガネをかけたり、ハデな服を着ることではありません。スティーブ・ジョブズ氏でさえ、タートルネックとジーンズだったでしょ?

前田知洋(まえだ ともひろ)

 東京電機大学卒。卒業論文は人工知能(エキスパートシステム)。少人数の観客に対して至近距離で演じる“クロースアップ・マジシャン”の一人者。プライムタイムの特別番組をはじめ、100以上のテレビ番組やTVCMに出演。LVMH(モエ ヘネシー・ルイヴィトン)グループ企業から、ブランド・アンバサダーに任命されたほか、歴代の総理大臣をはじめ、各国大使、財界人にマジックを披露。海外での出演も多く、英国チャールズ皇太子もメンバーである The Magic Circle Londonのゴールドスターメンバー。

 著書に『知的な距離感』(かんき出版)、『人を動かす秘密のことば』(日本実業出版社)、『芸術を創る脳』(共著、東京大学出版会)、『新入社員に贈る一冊』(共著、日本経団連出版)ほかがある。現在、ビジスパからメルマガ「なかマジ - Nakamagi 3.0 -」、「Magical Marketing - ソシアルスキル養成講座 -」を配信中。

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