東芝の2015年夏モデルとして登場した「dynabook T75/R」は、Blu-ray Discドライブを内蔵し、ハイレゾ音源の再生に対応した「TruLINK+」を標準搭載するなど、メディアプレイヤーとしての性能が高いことが特徴のノートパソコンだ。
ディスプレーはフルHDに対応する15.6型。Office Home Home and Business Premium プラス Office 365 サービスや、Photoshop Elements 12を標準で搭載し、書類作成や画像編集など仕事面でも利用できる。
以上のように、dynabook T75/Rは動画/音楽鑑賞、写真編集、書類作成など、パソコンでできうることをほぼ網羅するといっても過言ではない、パソコン事業の長い歴史と、様々な部署があるゆえの技術からなる東芝らしいマシンなのだ。そのオールマイティーなdynabook T75/Rだが、果たして全ての機能を満足できる程使用できるのか、性能が気になるところ。
今回は、dynabook T75/Rの性能について紹介する。なお、前回は機能について、前々回は外観について触れているので、そちらも一緒にチェックしてほしい。
総合スコアは高め!
dynabook T75/RのCPUは、低消費電力が特徴の第5世代Core iプロセッサーのCore i7-5500U(2.4GHz)を採用。消費電力は15Wで駆動時間は約5.5時間と、2014年夏モデル(約4.3時間)と比較すると1時間以上長くなっている。GPUは、CPU内蔵のインテル HD グラフィックス 5500。そのほか主なスペックは、8GBメモリー、1TB HDDという構成だ。
まずは、「Windows エクスペリエンス インデックス」の結果から。CPUの性能を表わす「プロセッサ」が7.4、メモリーのアクセス性能を表わす「メモリ」が7.9、とハイスコアだが、デスクトップの描画性能を表わす「グラフィックス」が4.9、ゲームプレイ時の3D描画性能を表わす「ゲーム用グラフィックス」が6.0、ストレージのアクセス性能を表わす「プライマリディスク」は5.9と標準的な結果になった。グラフィックスとプライマリディスクについては、統合GPUやHDDを採用するマシンなので、妥当な結果だ。
パソコンの総合性能を計測する「PCMark 8」(Home accelerated)のスコアは、2776と高めの結果に。書類作成や画像編集などの普段使いに関しては特に問題なくこなせるだろう。
グラフィックス性能の計測に特化したベンチマークソフト「3DMark」の結果は、ICE STORMが「39164」、CLOUD GATEが「4908」、SKY DIVERが「2623」、FIRE STRIKEが「648」という結果に。高スペックが要求される海外のPCゲームや大型MMORPGなどをプレイするのは難しいかもしれないが、ミドルクラスのスペックを要求されるゲームであれば設定次第でプレイできるだろう。
ストレージ性能を計測する「CrystalDiskMark」では、シーケンシャルリードで104.0という結果だった。ストレージにHDDを採用しているので、読み込み/書き込み速度はさほど早くはない。大量の写真の取り込みや書き込みなどをしたい場合は、ある程度時間がかかることを覚悟しておいたほうがいいかもしれない。
「ドラゴンクエストXベンチマークソフト Ver.1.10」では、最高品質、1920×1080ドット、フルスクリーンという設定で1655(重い)という結果だった。しかし、品質や解像度を変更すればプレイできなくもないだろう。
ストレージやグラフィックス強化モデルもあるウェブオリジナルモデル
以上のように、普段使いに関しては全く問題ない性能をもっているが、ゲームや大量の画像を一気に編集する場合などには、若干ストレスになるかもしれないという結果だった。もし、dynabook T75/Rで画像編集やゲームプレイもサクサクこなしたい! というのであれば、ストレージやグラフィックスを強化した東芝ダイレクト限定のウェブオリジナルモデルをオススメしたい。
dynabook T75/Rのウェブオリジナルモデルは、スペックが異なる「dynabook AB65/R」「dynabook AB55/R」「dyanbook AB45/R」の3種をラインアップしている。
特にdynabook AB65/Rは、GPUにGeForce 930Mを採用し、ストレージは256GB SSDもしくは1TB ハイブリッドHDDが選択できる。ゲームも重めの写真編集もこなしたいという人は、dynabook AB65/Rを選ぶとよいだろう。また、dynabook AB55/Rは、GPUはdynabook T75と同じく統合GPUを採用しているが、ストレージが256GB SSDと1TB ハイブリッドHDDが選択可能だ。データの読み込みや書き込み、OSの起動などを高速にしたい場合は、こちらをオススメしたい。
対照的に、dyanbook AB45/Rは、dynabook T75/Rと比較して内蔵ドライブがDVDスーパーマルチドライブになっているほか、ディスプレーの解像度1366×768ドットとなる。ほかのモデルと比べてスペックが劣る分、価格も求めやすくなっている。特に映画鑑賞や画像編集などをせずに、書類作成やウェブブラウジングなどができればいいという人は、dyanbook AB45/Rを選択すればよいだろう。
様々なことができるdynabook T75/R、用途に合わせてスペックを選ぼう
dynabook T75/Rは、映画や音楽鑑賞などのソフトウェアが初めから入っていたり、Officeソフトや画像編集ソフトも標準搭載するなど、家庭や職場で使用する際に、やりたいことができる機能を全部詰め込んだような「全部入り」ノートとなっている。
そしてそれをするための性能もある程度持ち合わせているほか、グラフィックスやストレージを強化したウェブオリジナルモデルも販売しているので、用途に合わせて選択ができる。1台のノートパソコンで、なにもかも済ませてしまいたい! という人には、dynabook T75/Rがオススメだ。
dynabook T75の主なスペック | ||||
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機種名 | dynabook T75/R | dynabook AB65/R | dynabook AB55/R | dynabookAB45/R |
モデル | 量販店モデル | ウェブオリジナルモデル | ||
CPU | Core i7-5500U(2.4GHz) | |||
グラフィックス | インテル HD グラフィックス 5500 | GeForce 930M | インテル HD グラフィックス 5500 | |
ストレージ | 1TB HDD | 1TB ハイブリッドHDDもしくは256GB SSD | 1TB HDD | |
内蔵ドライブ | Blu-ray Discドライブ | DVDスーパーマルチドライブ | ||
通信規格 | 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.0 | |||
インターフェース | USB 3.0端子×4、HDMI出力端子×1、ヘッドセット/ヘッドフォン出力端子×1、SDカードスロット×1 | USB 3.0端子×2、USB 2.0端子×1、HDMI出力端子×1、ヘッドセット/ヘッドフォン端子×1、SDカードスロット | USB 3.0端子×4、HDMI出力端子×1、ヘッドセット/ヘッドフォン出力端子×1、SDカードスロット×1 | |
内蔵カメラ | 約92万画素ウェブカメラ | |||
駆動時間 | 約5.5時間 | 約7.0時間 | ||
サイズ/重量 | およそ幅380.0×259.9×高さ23.5mm/約2.3kg | およそ幅380.0×259.9×高さ23.5mm/約2.4kg | およそ幅380.0×259.9×高さ23.5mm/約2.3kg | |
OS | Windows 8.1 Update(64it) |