日本ではLINE:Facebookメッセンジャー=7:2
日本人の40%がLINEを常用しているが世界はWhatsAppとFacebook二強
2015年06月15日 09時00分更新
『そういえば、あの業界のシェアは結局どこが一番多いんだっけ……?』
そんな疑問を抱いたことがあるすべてのビジネスマンに捧ぐ連載。仕事でも利用できる業界ランキングや業界地図を私、高橋暁子が手っ取り早く紹介します。<連載目次>
日本人の40%がLINEを常用!?
日本ではますますLINEの利用率が伸びている。最早若年齢層においてはメール、メールアドレスに変わるインフラと化しているのだ。
LINE発表によると、2014年7月31日時点でのLINEの世界でのユーザー数は4.9億人を突破。国内利用者数は5200万人以上であり、そのうち毎日利用するユーザーは約3400万人、つまりアクティブ率は何と66.6%。これは日本の人口における40.9%に当たる。
日本ではLINE一強のように思えるが、世界においてはどうなのだろうか。メッセージアプリの日本と世界における利用率、サービスごとのシェアなどを見ていこう。
国内はFacebookメッセンジャーが伸びるもLINE圧勝
まず、日本におけるメッセージアプリシェアを見てみよう。ニールセン発表のニールセンが独自に分類する「コミュニケーション」カテゴリの最新利用動向(2015年3月)によると、2015年2月の国内におけるスマートフォンからの「コミュニケーション」カテゴリ全体での利用者数は4465万人。これはスマートフォン利用者の95%になる。
サービスごとの利用者数を見ると、LINEは2014年2月から2015年2月で、2682万人から3413万人に増加。Facebookメッセンジャーは309万人から約3倍の883万人に増加している。Facebookメッセンジャーの伸びが目立つが、LINE:Facebookメッセンジャー=7:2と前回とあまり比率は変わっていない。
世界はWhatsApp VS Facebookメッセンジャーの争い
世界のメッセージアプリランキングはどのようになっているのだろうか。ドイツの統計調査会社Statista調べによると、2015年3月時点でのメッセンジャーアプリにおけるアクティブユーザー数ランキングは以下の通りだ。
WhatsAppが頭一つ飛び抜けており、それをFacebookメッセンジャー、QQモバイル、Wechatが追っている。ただし、QQモバイルとWechatはどちらも中国テンセントのものであり、利用のほとんどは中国から。実質、世界中で広く利用されているのはWhatsAppとFacebookメッセンジャーの2つと考えていいだろう。
アクティブユーザー数ランキング(2015年3月時点)アクティブユーザー数ランキング(2015年3月時点) | |
---|---|
サービス名 | ユーザー数 |
7億 | |
FacebookMessenger | 6億 |
QQモバイル | 5億7600万 |
5億 | |
Skype | 3億 |
Viber | 2億3600万 |
kik | 2億 |
LINE | 1億8100万 |
BlackberryMessenger | 9100万 |
カカオトーク | 4800万 |
Statista調べ
WhatsAppは米国のメッセージアプリで、2014年にFacebookにより買収されている。1年目は無料だが、2年目以降年間99セントの利用料がかかるようになる。
なお、Facebookメッセンジャー自体も2011年に買収したメッセージアプリ「Beluga」を元にして登場したものだ。Facebookはメッセージアプリの時代がきていることに注目、買収を繰り返しているが、WhatsAppはすでにブランドを確立しているためFacebookとは独立して運営されている。
QQモバイル(モバイルQQ)は、前述通り中国のテンセントによるメッセージアプリ。日本でもKDDIと提携している。Wechatは中国のテンセントによるメッセージアプリで、QQモバイルの発展型としてメッセンジャー機能とSNS機能が融合したサービスだ。
Viberは2014年に楽天により買収されたことで知られている。Kikはカナダ発のメッセージアプリであり、米国等で10代の若者を中心に人気が高い。
この連載の記事
-
第61回
ビジネス
SNS・メッセージアプリ共々Facebookが掌握! 国内はLINE・Twitter・FBが3強 -
第60回
ビジネス
ニュースアプリはYahoo!圧勝、世界では「ニュースのスマホ消費」が進む -
第59回
ビジネス
世界のスマホはAndroid優勢だが日本は変わらずiPhone/iOS -
第58回
ビジネス
伸長中のクラウドファンディングはどこまで浸透したのか? -
第57回
ビジネス
すでに単体ではタブレットに数で負けるノート&デスクトップPC -
第56回
ビジネス
2016年の確定申告も接近中! 家計簿アプリをチェック -
第55回
ビジネス
無制限プラン続々廃止! オンラインストレージの今をチェック -
第54回
ビジネス
10代に人気のサービスはLINE、Twitterがツートップ -
第53回
ビジネス
Amazonの圧勝だがそれでも小売業の4%に過ぎない!? -
第52回
ビジネス
収益性が高い日本スマホアプリ市場! DL数7位だが収益は2位 -
第51回
ビジネス
4兆円が動く電子マネーのシェア早わかり~nanaco、SuicaをWAONが追う - この連載の一覧へ