心拍計は正確、活動状態の自動検知も凄い
心拍計は光学式で、高速で明滅する緑のLEDを皮膚に当てて、血流を読み取る方式です。したがって皮膚にぴったり密着するよう装着しなければなりません。
本体は十分に軽く小さいので、1日中装着していても意識することはありませんが、しかし人間は発汗もしますので、ときどきかゆくてたまらなくなってくることがあります。長時間装着していると欠測も増えてくるので、たまに外してセンサー面を拭き、乾燥させたほうがよさそうです。
この心拍計の精度はどの程度なのか、同じ光学式心拍センサーのMIO Alphaと同時に装着して比べてみましたが、心拍数の変動に対するレスポンスは若干遅いものの、心拍が安定した状態では同じ値を示しました。心拍数は信頼できそうです。
心拍計として使って便利だなと思ったのは、画面をタップすると、あらかじめ設定しておいた「心拍数」「消費カロリー」のような項目を瞬時に呼び出せるようになっていることです。有酸素運動のトレーニングに欠かせない心拍ゾーンの設定もできるので、アマチュアのトレーニングになら十分使えるでしょう。
睡眠状態のセンシングは、この製品のアドバンテージでしょう。起床と睡眠のモードを切り替える必要がなく、センサーの信号から人間の活動状態を検知します。
たとえば目が覚めたなと思ってアプリの画面を見ると、もう睡眠状態とトータルの睡眠時間が見られます。つまり、センサー側からは、すでに起床状態と検知されているわけです。仕事中に、ついうたた寝してしまっても、いつから寝ていたのか、ばっちり記録されているのもびっくりです。
本体の機能に抜かりはないことがわかったので、次回はFitbit Charge HRを装着して丸1日、Ingressをやってみることにします。フィットネス効果があるとされるIngressは、実際にどれくらい効き目があるのか、ちょっと楽しみです。
著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)
1963年生れ。フリーライター。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ