最近では居酒屋のドリンクメニューにほぼ必ず入るようになったノンアルコールビール。コップ一杯のビールで眠くなるスエオカと、コップ半分で翌日全身筋肉痛というオカモトの2名にとっては、酒宴の場で非常に助かるという。また、競争が激しくなったこともあって、味の面でも楽しめるレベルになり、愛飲家の間でも人気が高まっている。
しかし、アスキー・ジャンク部でノンアルコールビールを飲み比べても今更感がある……というワケで、今回集めたのがノンアルコール日本酒、ノンアルコール芋焼酎、ノンアルコール赤ワインの3種類だ! 夜は仕事も早々に居酒屋に行っちゃうことが多いニシマキ、ヤヒロを加えて、ガブガブ飲んでみた。
おおっ! 日本酒の雰囲気はあるぞ!
「月桂冠フリー」
まず1本目はノンアルコール日本酒。酒処・京都伏見の名門、月桂冠が昨年発売した「月桂冠フリー」(245ml、360円)。あの月桂冠がリリースするくらいだから、半端なモノは出さないだろうと思ったものの、原材料名を見ると、どうにも日本酒にはあんまり関係無さそうなものがズラリ。
「まあ、所詮は“日本酒テイスト清涼飲料”でしょ」と言いながら、やや笑みを浮かべながら、軽く口を付けたニシマキからの言葉は、「うおっ! この匂いと風味は日本酒じゃないか!」と感心の声。でも、勢いよくグッと行った後は「飲んだら、ほぼ水だった」とションボリ。
日本酒は飲んだ経験がほぼゼロというオカモトも、コップに鼻を持っていった段階では「これは日本酒ですよ!」。でも飲んだ後は「うーん、やっぱり若干味の付いた水ですね」。
香りや最初の一口目の再現度が相当高いだけに、逆に飲んだ後の落差を大きく感じてしまう部分がありそうだ。
ええ!? 芋焼酎のノンアル版?
「小鶴ZERO」
2本目はノンアルコール芋焼酎である小正醸造「小鶴ZERO」(300ml、235円)。小正醸造は鹿児島県日置市を本拠にする焼酎メーカーで、原材料にさつまいも・米麹などとあるように、発酵をしていないこと以外では作り方も本物の芋焼酎に近いのだという。
というわけで、みんなでクチにしたのだが、これが感想が難しい。確かに芋焼酎の雰囲気はするのだが、飲んだ後のアルコールのサッパリ感がないため物足りなさが強く残るのは月桂冠フリーと同様。
ちなみに当然のように芋焼酎を飲んだことがないスエオカは「干し芋のような味がするんですが、芋焼酎ってそんな感じなんですか?」と周囲に聞いてみたものの、その言葉により、逆に評価が難しくなった部分も。
ただ全体的には、月桂冠フリーと比べて、匂いも味もおとなしい感じ。もう少しクセが強い方が雰囲気を楽しめそうに思えた。
決してグレープジュースじゃありません
「カールユング メルロー」
最後はドイツ製をうたうノンアルコール赤ワイン「カールユング メルロー」(750ml、937円)。ノンアルコールワインやシャンパンは比較的いろいろあるが、なんとなく本格的っぽいというイメージで選ばれた。
実際の赤ワインからアルコール分を除去する方法を採用しているとのことで、アルコール分も微量ながら含まれているほか(表記は「0.5%未満」)、メーカーのサイト(関連リンク)を見ると、1908年からノンアルコールワインを製造しているとのこと。歴史が長い!
「と言っても、結局グレープジュースなんじゃないの?」という声の中、各自飲み始めたのだが、特有の渋味は赤ワインそのもの。明らかにジュースとは別物だ。ここまでの2製品と比べて、元の飲み物に近い。ただし、安価な赤ワインと考えても、酸味がかなり強め。ロット差や状態に問題があった可能性もあるので評価は保留としたい。
大きな期待をしなければ雰囲気は十分楽しめる!
アルコールが飲めない人にぜひ!
3製品とも本来の飲み物に近いモノかと言われれば、「うーん……」というのが正直なところなのだが、雰囲気としては十分に楽しめた。特に月桂冠フリーの軽く口をつけた瞬間のワクワク感は印象的だった。
毎日のようにお酒を嗜んでいる人にとっては、代用品にするのは少々難しいかもしれないが、アルコールに弱い/医師に止められているなどの人にとっては助けになってくれる存在と言えそうだ。
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