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PS4超えの画質でPS4サイズの小型ゲーミングPCを自作しよう

2015年05月03日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII.jp

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ビデオカードは長さに加えて
幅も大事だった!!

 まずはマザーボード。PCケースの電源ユニットの固定位置と電源ケーブルの取り回しを考慮しつつ、マザーボードのCPU12Vコネクターの配置や熱のこもりやすい小型PCケースなので電源回路部のヒートシンクの有無といった点でふるいに掛けて、最終的にASUS製Mini-ITXマザーボード「Z97I-PLUS」をチョイスした。

チョイスした「Intel Z97 Express」チップセットを採用したASUS「Z97I-PLUS」。実売価格は1万8000円前後

 冷却性能の高そうなヒートシンクを装備するGIGABYTE「GA-Z97N-Gaming 5」と悩んだのだが、「Z97I-PLUS」はファン4ピンコネクターが、1基多い3基(CPU用含め)装備だったのが決め手になった。

実売価格は2万円前後となるGIGABYTE製ゲーミング向けマザーボード「GA-Z97N-Gaming 5」。冷却効果の高そうなヒートシンクがポイント

 なお、コストを抑えたい人は、電源回路部にヒートシンクを備えないが、「Intel H97 Express」を採用する「H97I-PLUS」にするのもアリだろう。

 次はゲーミングPCのキモとなるビデオカードだが、GPUはGTAVや今後登場するゲームをかんがみて、問答無用で「GeForce GTX 980」に決定。

 肝心の製品だが、準ファンレス仕様のASUS「STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5」やMSI「GTX 980 GAMING 4G」、3連ファンによる強力な冷却性能が魅力のGIGABYTE「GV-N980WF3OC-4GD」など、ひと通りのビデオカードは「SST-RVZ01B」のカード長約330mmを余裕でクリアー。

 どれを選んでも良いかな~と思ったのだが、ふと思い出したのがビデオカードの幅。オリジナル基板でも、リファレンスデザインと大きく変わらないのだが、問題はオリジナルGPUクーラー。

 意外と盲点なのだが、最近のメーカー独自の大型GPUクーラーは、NVIDIAやAMDのハイエンドGPU搭載ビデオカードが備えるリファレンスクーラーよりも幅が大きく、出力インターフェース部からはみ出しているのだ。

 もしかしてと思い幅135mm(リファレンスより約24mm大きい)の「STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5」を「SST-RVZ01B」に取り付けてみると、案の定クーラー部がケースに干渉してしまった。

 というわけで現状販売されている「GeForce GTX 980」搭載ビデオカードの幅を調べると、多くがリファレンスデザインの111mm前後をオーバーしている事実が発覚。

 対応製品がなかったらどうしようかと思ったが、幸いデュアルファンのオリジナルGPUクーラーとビデオカードとしては長めな2年間保証となるELSA「GeForce GTX 980 4GB S.A.C」が、ボード幅111mmだったので、迷わずコレに決定した。

ELSA「GeForce GTX 980 4GB S.A.C(GD980-4GERXS)」。実売価格は7万6000円前後と、やや割高になる

上段(ELSA)と下段(ASUS)のサイズの違いは一目瞭然。独自設計基板を採用するASUS「STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5」は、GPUクーラーだけでなく、基板サイズも大きめだ

 続いては電源ユニット選びだが、「SST-RVZ01B」はSFX規格を採用。ハイエンドビデオカードをフォローできる電源容量で、SFX規格となると、選択肢は限られており、ケースと同じSilverStone製の容量600Wモデル「SST-SX600-G」か、Diracの650Wモデル「DIR-TCSXG-650」の2種類だろう。

 「SST-RVZ01B」の紹介ページにある“おすすめ製品”に入っている「ST45SF-G」と同じサイズになっている「ST-SX600-G」のほうが安心だが、電源ユニットの温度が45度に達するまでファンが回転しない準ファンレス仕様だったので、低負荷時もしっかり冷却できる「DIR-TCSXG-650」を選択した。

 動作音が気になる人は「ST-SX600-G」もアリだが、ハイスペックな小型PCの安定動作には、やはり冷却を重視したほうが安心と言える。

80PLUS GOLD認証を取得した容量650WのSFX電源ユニットのDirac「DIR-TCSXG-650」。実売価格は1万4500円前後

フラットタイプのケーブルを採用しており、ケーブル長は小型PC向けに短くなっている

そのほかのパーツは
好みや予算でチョイス

 小型ゲーミングPC自作で、あと必要となるパーツは、CPUとメモリー、それとSSDになるが、ポイントを押さえていれば好みや予算で選んでも問題ない。

 処理能力のキモとなるCPUには、LGA 1150プラットフォームの最上位となる「Core i7-4790K」(実売価格 4万2500円前後)を搭載することにした。

LGA 1150の最上位CPU「Core i7-4790K」

 CPUのオーバークロックは行なわないので、“K”なしの「Core i7-4790」(実売価格 3万9000円前後)や、ハイパースレッディングに非対応だが、クアッドコアならゲーミングでボトルネックになることは少ないので「Core i5-4690」(実売価格 2万8000円前後)を選ぶのも良いだろう。

「Core i7-4790K」のCPU-Z。定格4GHz、最大4.4GHzで動作する

 メモリー選びでポイントになるのがヒートスプレッダの有無。効果絶大とは言えないが、熱のこもりやすい小型PCでは、装備しているのに越したことはない。

 今回はASRockやSilverStone、UMAX、ADATAなどでおなじみのマスタードシードが、昨年7月に国内正規代理店契約を締結した定番オーバークロックメモリーメーカーのG.Skill製の「F3-1600C9D-8GAB」をチョイス。2400MHzなどのオーバークロックメモリと同じヒートスプレッダーを装備しているのがグッド。

PC3-12800(1600MHz)の4GB×2枚セット。実売価格は9500円前後で、最安価格帯の製品と比べて2000円程度高くなっている

 最後はSSDだ。256GBでも十分だが「グランド・セフト・オートV」や「バトルフィードル ハードライン」、「Evolve」といった最新ゲームでは、必要なストレージ容量がなんと50~65GBに。複数インストールしたら100GBはあっとう間に超えてしまう状況になっている。

 ゲームローディングの短縮などを考えると、HDDはなるべく避けたいので、ここは2万円台半ばで購入できるSanDisk「SDSSDHII-480G-J25 C」(480GB)や、Crucial「CT512MX100SSD1」(512GB)、「CT500BX100SSD1」(500GB)といった手ごろで高速なモデルをオススメしたい。

Crucial「MX100」シリーズの512GBモデル「CT512MX100SSD1」(実売価格 2万6000円前後)を搭載。後継で2000円前後安くなる「BX200」シリーズの500GBモデル「CT500BX100SSD1」(実売価格 2万4000円前後)もあるが、速度はわずかにMX100(512GB)のほうが上になっている

(→次ページヘ続く 「自作PC初心者でもサクサク組み立てられる」)

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