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宅配便の相談件数、通販関連で増加…国民生活センター

2015年03月27日 01時47分更新

記事提供:通販通信

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宅配便サービスと相談件数(独)国民生活センターは26日、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に寄せられた宅配便サービスの相談のうち、通販に関連した相談件数が増加していることから、運送業者・通販事業者・消費者に向けて注意喚起し、通販業界と運送業界の団体に対策を要望した。

 2014年度にPIO-NETに寄せられた宅配便サービスの相談件数は前年より減少しているが、相談件数のうち、通販に関係した相談は増加している。国センはトラブル事例として、「指定時間帯に届かない」「メール便で商品紛失」「発送プランが適切に反映されない」といった3つの例を挙げた。

相談事例からみる購入に関する問題点の1つが、運送手段に関する情報が消費者に浸透していないこと。例えば、「メール便」はカタログ・チラシなど「信書でないもの、替えが効くもの」の送付が前提で、内容物の補償はなく、到着日も確約されてない。こうした情報は商品者に浸透していないと思われる。2つ目は購入者が運送契約の当事者でないこと。宅配便の約款では、運送時の破損などに基づく補償を求める権利は、原則的に通販事業者(荷送り人)側にあり、消費者は運送時の破損や紛失に関して直接補償を求められる立場ではなく、トラブルにつながりやすい。

運送に関する問題点では、「不適切な荷扱いに関するものが多い」「消費者が配達日時にシビアな期待を寄せている」「通販・運送事業者による過度な配達スピードの対応」の3点を挙げた。宅配便モデル約款では、「道路状況等により配達予定日の翌日までは、遅延の責を問わない」とされ、多くの宅配便事業者でも同様の約款となっている。消費者にとって、配達日時の指定は一般的になっているが、道路状況で指定日に配達できないケースがある前提条件は、あまり知られていない。

 国センは、(公社)日本通信販売協会、(公社)全日本トラック協会に、配達時のトラブル対策を要望した。

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