日本ヒューレット・パッカードの「HP Stream Mini 200-020jp」(Stream Mini)は、鮮やかなコバルトブルーのボディが印象的な手のひらサイズのデスクトップPCだ。最小構成時に2万9592円(税込、送料無料キャンペーン適用)とリーズナブルな価格であるにも関わらず、PCとしての基本性能をしっかり搭載しており、拡張性も意外なくらい高い。今回はその実機を試すことができたので、製品の特長や使い勝手をチェックしてみた。
試用機の主なスペック | |
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製品名 | HP Stream Mini 200-020jp |
CPU | Celeron 2957U(1.40GHz) |
メモリー | 2GB(最大16GB:8GB×2) |
ストレージ | 32GB SSD(M.2) |
光学ドライブ | なし |
通信機能 | 無線LAN(IEEE 802.11b/g/n)、Bluetooth 4.0 |
インターフェイス | USB 3.0×4、HDMI×1、DisplayPort×1、ヘッドフォン出力/マイク入力、LAN、メディアカードリーダー |
本体サイズ/重量 | 幅145×奥行き146×高さ53mm/重量約550g |
OS | Windows 8.1 Update(64bit) |
驚きのコンパクトボディ
Streamシリーズは、クラウドサービスの利用を前提にしてストレージ容量やプロセッサの性能などを抑えることで、リーズナブルな価格を実現したシリーズ。そのラインアップに新しく登場した小型デスクトップが、ここで紹介する「Stream Mini」だ。
Stream Miniは、幅145mm、奥行き146mmという、フットプリントがCDケースと同程度の超小型PCだ。質量はわずか550gしかなく、一般的なセパレートタイプのデスクトップPCに比べると非常にコンパクト。女性の手のひらにも余裕で載ってしまう。本体は全体的に丸みを帯びたデザインが採用されており、実際に目にすると、カタログスペックから想像する以上に小さく見える。
ボディカラーは鮮やかなコバルトブルーで、ひと目見たら忘れられない強烈な個性を放っている。ヘタをしたらおもちゃっぽくなってしまいかねない色だが、天板とボトムケースの素材感の違いなどがうまくデザインに生かされており、チープさや薄っぺらさは感じない。とはいえ、たたずまいは家庭用ゲーム機や生活家電の方が近い印象。そのため、家族が集まるリビングなどに置いても、思ったより違和感が少ない。
もっとも中身はれっきとしたPCで、2コアのCeleron 2957U(1.40GHz)、2GBメモリー(最大16GB)、M.2に対応した32GB SSDを搭載する。インターフェイスは、USB 3.0が4基あるほか、HDMIとDisplayPortが各1基、LAN、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート、SDカードに対応したメディアカードリーダーなどを装備している。
ストレージは高速だが、課題は容量
Stream Miniが搭載するストレージは、転送速度が高速なインターフェイス「M.2」に対応した32GBのSSDだ。ストレージの速さを測定できるベンチマークソフト「CrystalDiskMark」を実行してみたところ、下の図のようになった。HDDを搭載したPCはもちろん、一般的なSSDを搭載したPCと比べても速めの結果になっている。実際、操作していてもデータの読み込みは非常に早く、OSの起ち上がりやアプリの起動などがキビキビしていて快適だった。
本機のストレージに関して言えば、気になるのは速度よりも容量の方だろう。本機は一般的なPCに比べてストレージ容量は控えめで、32GBしかない。OSやリカバリ領域などが占有している分を引くと、ユーザーが利用可能な空き容量は約20GB。写真や動画などのコンテンツを保存するには、ちょっと心許ない容量だ。
ただし、Stream Miniには、この問題を解決する方法が2種類用意されている。次のページでは、その方法を見てみよう。
(次ページ、「ストレージ容量を補う2つの方法」に続く)